私が少し拍子抜けしていると。
「お前にも、
夢とか希望とか、そーいうのあっただろ?」
少し屈んで、そう言いながら、
暁良が私に視線を合わせてきた。
その視線を向けてきた瞳に、
ほんの少しドキッとしたのをバレないように。
「............っ、あった、けど、
私、もう、25歳なんですけど?」
事実を伝える言葉を発すると............
「そりゃ、俺が27歳だからそうだろうな。
でも、年齢なんて関係ねーよ。たった1度の人生なんだから、年齢を理由に諦めないで、
素直に夢や希望を追えばいいだろ。ふつーに」
「.........ふつーに、って、
失敗したら後戻り出来ないんだよ?」
すぐ、バイトを辞めちゃう私だけど、
やっぱり、夢や希望を追うのは、
大人としての理性や葛藤が勝ってしまう。