「はぁーーーー、ほんと、私はからっぽだ、」
大きなため息をついて、
ベッドにうなだれたと同時。
「............人の家のベッドの上で何してんだ」
「............あ、出た」
「いや、人のこと幽霊みたく言うな。
つーか、ここ俺の部屋だから」
どこからか、
幽霊のごとく出てきたのは、
ベッドの横で仁王立ちしてる、
2つ上の、私の幼なじみの男の子の姿。
名前は、神保暁良。
「............しってる、てか、仕事は?」
「んー、今日は営業から直帰」
私よりも、昔から頭がよくて、
高校を卒業してから務めた会社に、
今でも働く、バリバリの営業マンだ。