誰かの一番になりたい。
 それは、幼少期から塵のように積み上げてきた些細な願望だったはずだ。
 ……それなのに、いつから。
 いつからぼくは、こんなにも、誰かの一番を欲してしまうようになったのだろう。

 あの日、あなたに出会った流星群の降り注ぐ星空の下で、ぼくは声の限りに糾弾(きゅうだん)した。
 ぼくはあの頃、確かに幸せだった。それなのに、その幸せを自ら取りこぼしてしまった。いつから、そんなにも生きるのが下手になったんだ。
 問いかけてみても、一生分からない。謎というのは、きっとそういうものを指す代名詞だから。