「おれは普通じゃないんだ......」

おれの心が誰かに見透かれていたら、もう学校には2度と行けないと思う。

おれの心が家族にもしバレてしまったら、この家にはもういることができないと思う。

普通のフリをして馬鹿みたいに毎日騒ぎ、必死に勉強をして、部活動を頑張る。

そんなことが一体これからのおれの人生において、何の意味があるのだろう。

目が見えて、耳が聞こえて、手足が自由に動いて。

見た目には健康そのものだから、誰もおれの悩みには気がついていないのだと思う。

悩みなんて目には見えなくて、誰からも気が付かれなくて、ひとりで闘い続けるものなのだろうな。

朝起きた瞬間に心の中に暗い影を落とし、心臓が狂ったメトロノームのように鳴り響きながら、おれという存在全てを地球上のすべての人から全否定された感覚に陥いってしまう。

ピクリともしない脳面のような心に鞭を打ちながら、今日という日を何とかやり過ごさなれけばならないのだから。

がんばれ、おれ。

みんなの真似をしてればきっと、怪しまれることはない。

だっておれはそうでもしなきゃ、普通にはきっとなれないのだから...... 。