※話ごとに視点が変わります、最初に誰視点か書いてます書いてない場合は三人称視点になります
ーーーーーーーーーー
◆4年前平和の国、国境付近
(イグナルト視点)
「迷った、、、」
ーーーーー
騎士団ミカエル所属 新米兵士
イグナルト=ソル=ルドベキア(当時19歳)
ーーーーー
この森を抜けたら近道だと思って来たが、、、うん、、
普通に迷った、、、、
木、木、木、木、、、
森は一面、木ばかりだった、、
まぁ木を三つ集めて森と書くわけだから仕方ない事だが、
こんなに木ばかりだと木が滅入る、、、
今のは忘れてくれ。
いっその事さっきの寒いギャグと共に森をすべて燃やしてやろうか。
そんなバカな事を考えていたら日が傾き始めていた、
この調子じゃ今日は野宿になりそうだな
俺は諦めて野宿できそうな場所を探し回った。
「はぁ~任務終わりで疲れてるのに本当に勘弁してほしい、、、」
俺は今日、
任務を終えたばかりで少し疲れていた、騎士団が前々から追っていた超大型の犯罪組織で【人身売買、強盗、人殺し】ありとあらゆる犯罪に手を染めて来た極悪党と言える奴らの集まりだった、
それを俺は一人で片づけて来た所だ、
まったく新米兵にこんな事させて、、
俺は他の新米兵士と違い少し特別な存在であった、
その為このような無謀な任務も任せられているが、
それにしてもセアラさんは暴君だと思う、、、
まぁ、セアラさんも数人の援兵を手配してくれようとしたがそれを断ったのは俺だった、
あまり人が多いと魔法を放てなく逆に足手まといになる。
それなら俺一人でやった方が早かった、
俺は炎色魔法の適性者で適性レベルも高い
その為に攻撃魔法が強力過ぎて使う場面を選ぶのであまり好き勝手に魔法を使う事が出来ない。
今回の組織は半数以上が適合者だったがほぼ全てが★5程度の者ばかりだった、中には★3の上位適合者もいたが、
適合者って事だけでまともに魔法を鍛えて来なかった奴らばかりで、すぐに魔力切れを起こして倒れてしまった。
そんな相手に俺が負けるはずもなく楽勝だった。
しかしさすがに300人を一気に相手するのは疲れた
今日は早く帰って休みたかったのに、、、
帰ってふかふかのベットで休む事を考えていると、
森の茂み方が揺れる音がした、今は風も吹いてないので不思議に思い音のする方へと目線を運ぶとそこには一人の小さい妖精・・・いや女の子が立っていた。
俺が妖精と見間違えたのはこんな森の中に一人で現れたのも理由にあるが一番の理由はその【容姿】だった。
白雪の様な髪と肌に透き通る蒼い瞳、顔もお人形の様に可愛く本当に妖精の様だった。
しかし俺はこの少女には見覚えがある気がした、、、
が今はそんな事関係ない。
どうして、こんな森の奥に少女が一人でいるのか?
疑問に考えていると少女が森の奥へと逃げていく、
「あ、待って、、、」
俺は少女を追いかけた、別に不純な動機は無く、単純に森の中に一人でいたら危ないので保護する為に追いかけた、、
子供ながら機敏な動きをしていた容姿からして3歳?ぐらいだと思うが追いつく事が出来ず、
追いかけるので精一杯だった
少女は体が小さいので木々の間を容易くすり抜けてる、
それに対して俺は木に邪魔されて思う様に動けないのが少女に追いつけない原因だろう。
3分ぐらい追いかける回す。
すると俺は森と森の境目の様な場所に出た。
陽が差し込む空き地の様な所だ
そこには一軒だけぽつりと家が建っていた、
少女はその家の中に逃げる様に帰っていった。
「こんな場所に、、家?」
この森は国境付近にある町から離れた場所にあり人が暮らすにはあまりにも不便だと思う。
俺は何か幻覚魔法にかかってるのか疑っていた、、
ここに家があるならさっきの子供の親もいるだろうし、、
俺は安心してその場所を去ろうとした。
その時、俺は聞き馴染のある声が聞こえ,足を止めた。
その声は落ち着きのある美しい声だった。
「あら、イグじゃない、、」
声のする方へ振り向くと女性が立っていた、、
身長は女性にしては少し高めでありながらも、
モデルの様な体系に奇麗な茶色の髪
目は透き通る蒼い瞳、
美人すぎる、、
顔立ちからして年齢は23歳ぐらいの女性だった。
俺は彼女の事を知っていた
「マハイルさん?」
◆数分後
「いやぁ、イグ見ない間に大きくなったわね。」
「マハイルさんもお元気そうで、、」
あの後、マハイルさんに言われるがまま家にあげてもらった、道に迷ってる事を伝えると今晩泊めてもらえる事になった。
ありがたい限りだ、、
マハイルさんは騎士団【ミカエル】の看護兵として働いていた事があり、
マハイルさんが入団してきた当初は【女神が現れた】と噂になり一時期すごい騒ぎになった、
あの時は総合団長も頭を抱えていたなぁ、、、
んなマハイルさんも4年前に結婚すると言い騎士団を去った、
婚相手の男性は盗賊に襲われた民間人を看護している時に知り合ったみたいで
偶然通りかかって看護を手伝ってくれた人のようで俺は見たことが無かった
結婚して騎士団を去る時は入団の時より騒ぎがすごく発狂する者もいた、その時総合団長は再び頭を抱えていた、、
俺は出されたコーヒーに口を付け始める、マハイルさんは俺が甘いのが苦手な事を知ってるのでブラックを準備してくれた。
「それにしてもイグ、どうしてこの家の場所が分かったの?」
「あぁ、それはですね、、」
この家は森の中に隠れる様にあった為に普通に森を進めばまず見つかる事がない、
その為この場所を見つけた経緯を気にしている様子だった。
俺はここまでの経緯を話した。
森で迷っていると謎の少女に出会い、
その少女に付いて来たらこの家に辿り着いた事を、、
するとマハイルさんの口から予想通りすぎる回答が返って来た。
「あぁ、それ私の娘ね、、」
「やっぱり、、」
実は少女を見た瞬間に既視感を覚えていた、『どこかで見た事ある顔だな』とそれが今になってやっと分かる、
マハイルさんに雰囲気が似ていたんだ、、
特に目元が一緒だ。
「マハイルさんに似て可愛いお子さんですね。」
「そうでしょ、うちの娘は世界で一番かわいいからね、もぅ本当に天使。」
「はは、、親バカですね、この調子じゃ旦那さんもなかなかの親バカじゃないですか?」
「・・・・旦那ねぇ」
【旦那】この単語を出した瞬間にマハイルさんの顔から笑顔が消え空気が重たいものへと変わる、俺は触れてはいけない話題に触れてしまったのだと理解した。
「旦那は事故で亡くなったの娘が生まれる前にね、、」
やってしまった、家の中にある【椅子、コップ、食器】の数が二人分しかない訳を少し考えたら想像できた事だったの、、
「すいません、、」
「あっ、うんうん、こちらこそ気を使わせてごめんなさい、今は気にして無いから大丈夫よ、」
「そうですか、、」
「そうよ、当時は凄く落ち込んだけど今は娘もいるし悲しくないと言うと嘘になるけど、楽しいわよ、」
「それは良かったです」
「ただねぇ、、シエルが旦那の事を知れなかったのが心残りね、、」
空気がさらに重たいものに変わる
シエル?娘さんの事だろうか?
マハイルさんは『知れなかった』と言っていた、
それは娘に自分が愛した父親の存在を知って欲しかったと言う意味だろう。
たしかに幼い子供にとって両親の存在は大きい
片方欠けるだけでも子供にとっては大きい不安になる、、
それはオレ自身が良く分かっていた。
2人でお互いの話を語り合っていると部屋のドアが開き『ペチッペチッ』と一人の少女が足音を立てながら部屋に入って来た、その少女はさっき森で会った子供つまりマハイルさんの娘さんだった。
「ママぁ、、おかえりぃ」
「シエル!!!!、ただいまぁぁ!!!」
胃もたれしそうな、クッソ甘い声だった、
『えっ、マハイルさんこんな声出るの』っと思わず心の中でツッコミを入れた、マハイルさんは娘さんを抱きあげ自分の膝の上に乗せると娘さんが『えへへ、』と笑っていた。
「あらシエル、靴また脱いだの?」
「クツ、、きらい、、」
マハイルさんが娘さんが裸足だった事に気づいた。そういえば森であった時も裸足だった気がする、、良く見てないから明確か定までは無いが。
シエルは履物が嫌いな子のようで足の裏が少し土埃で汚れてる様子だった、
マハイルさんが娘さんの汚れた足を近くにあったタオルで拭いてあげていた。
その時の顔はさっきまで話していた顔とは違い母親の顔になっていた。
「もぅ、裸足だとケガするから靴を履きなさいと言ってるのに」
「ケガこわくない、、、」
「そう・・・じゃあ靴がないとどうなるか教えてあげるわ、、」
「へっ?」
マハイルさんが急に娘さんの足の裏をくすぐり始めた、
靴や靴下を履いていないので無防備な状態だ、、
娘さんはくすぐりが弱点なのか口を大きく開けて笑っていた
「ほら、こしょこしょ、、」
「あははは、くしゅぐったいひひひ」
「ほら、靴がないとくすぐり攻撃から足守れないわよ。こしょこしょ」
「うわははは、くつはくからぁ、、、あははやめてぇぇ」
「はい、よろしい、」
くすぐり攻撃が終わり娘さんは息を切らしながらお母さんの膝の上に座っていた、
なぜかマハイルは満足げな顔をしていた
そして俺は何を見せられているんだろう?
「あ、イグほったらかしにしてごめんなさい、、」
「いえ、親子仲いいですね、、」
「「えへへ、、」」
2人が同時に笑う、本当に仲がいいなこの親子、
「それより挨拶しないとね、シエル挨拶してあげて」
「はい、しえる=ばいんしゅ、3さいです」
「ば、ばいんしゅ?」
「ヴァインスね」
シエル=ヴァインスそれが彼女の名前のようだ、、
おれはこの時【ヴァインス】の名前に聞き覚えがあったがとりあえず今は考えずに自分もあいさつする。
「初めまして、シエルちゃん、俺はイグナルト=ソル=ルドベキア」
「いそぎんちゃくとべっきー、、、おんなのこみたい」
どんな耳してるんだよ・・・・
って3歳児に言っても仕方ないかこれだから子供は苦手だ、、
実の事を言うと俺は子供が苦手だった。
別に嫌いと言うわけではなくむしろ好きな方だ、しかし子供は繊細な生き物だから俺がかかわってその子の事を傷つけるのが怖くてあまり近づけずにいる、、、
ホントはもっと仲良くなりたいのだがどうすればいいのか分からない、、
そのことを察したのかマハイルさんが不敵な笑みを浮かべ想像もしていない事を言い始めた。
「シエル、お兄ちゃんのお名前難しいからお父さんって呼んであげて」
この人信じられない事を言い始めたぞ、、、
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◆4年前平和の国、国境付近
(イグナルト視点)
「迷った、、、」
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騎士団ミカエル所属 新米兵士
イグナルト=ソル=ルドベキア(当時19歳)
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この森を抜けたら近道だと思って来たが、、、うん、、
普通に迷った、、、、
木、木、木、木、、、
森は一面、木ばかりだった、、
まぁ木を三つ集めて森と書くわけだから仕方ない事だが、
こんなに木ばかりだと木が滅入る、、、
今のは忘れてくれ。
いっその事さっきの寒いギャグと共に森をすべて燃やしてやろうか。
そんなバカな事を考えていたら日が傾き始めていた、
この調子じゃ今日は野宿になりそうだな
俺は諦めて野宿できそうな場所を探し回った。
「はぁ~任務終わりで疲れてるのに本当に勘弁してほしい、、、」
俺は今日、
任務を終えたばかりで少し疲れていた、騎士団が前々から追っていた超大型の犯罪組織で【人身売買、強盗、人殺し】ありとあらゆる犯罪に手を染めて来た極悪党と言える奴らの集まりだった、
それを俺は一人で片づけて来た所だ、
まったく新米兵にこんな事させて、、
俺は他の新米兵士と違い少し特別な存在であった、
その為このような無謀な任務も任せられているが、
それにしてもセアラさんは暴君だと思う、、、
まぁ、セアラさんも数人の援兵を手配してくれようとしたがそれを断ったのは俺だった、
あまり人が多いと魔法を放てなく逆に足手まといになる。
それなら俺一人でやった方が早かった、
俺は炎色魔法の適性者で適性レベルも高い
その為に攻撃魔法が強力過ぎて使う場面を選ぶのであまり好き勝手に魔法を使う事が出来ない。
今回の組織は半数以上が適合者だったがほぼ全てが★5程度の者ばかりだった、中には★3の上位適合者もいたが、
適合者って事だけでまともに魔法を鍛えて来なかった奴らばかりで、すぐに魔力切れを起こして倒れてしまった。
そんな相手に俺が負けるはずもなく楽勝だった。
しかしさすがに300人を一気に相手するのは疲れた
今日は早く帰って休みたかったのに、、、
帰ってふかふかのベットで休む事を考えていると、
森の茂み方が揺れる音がした、今は風も吹いてないので不思議に思い音のする方へと目線を運ぶとそこには一人の小さい妖精・・・いや女の子が立っていた。
俺が妖精と見間違えたのはこんな森の中に一人で現れたのも理由にあるが一番の理由はその【容姿】だった。
白雪の様な髪と肌に透き通る蒼い瞳、顔もお人形の様に可愛く本当に妖精の様だった。
しかし俺はこの少女には見覚えがある気がした、、、
が今はそんな事関係ない。
どうして、こんな森の奥に少女が一人でいるのか?
疑問に考えていると少女が森の奥へと逃げていく、
「あ、待って、、、」
俺は少女を追いかけた、別に不純な動機は無く、単純に森の中に一人でいたら危ないので保護する為に追いかけた、、
子供ながら機敏な動きをしていた容姿からして3歳?ぐらいだと思うが追いつく事が出来ず、
追いかけるので精一杯だった
少女は体が小さいので木々の間を容易くすり抜けてる、
それに対して俺は木に邪魔されて思う様に動けないのが少女に追いつけない原因だろう。
3分ぐらい追いかける回す。
すると俺は森と森の境目の様な場所に出た。
陽が差し込む空き地の様な所だ
そこには一軒だけぽつりと家が建っていた、
少女はその家の中に逃げる様に帰っていった。
「こんな場所に、、家?」
この森は国境付近にある町から離れた場所にあり人が暮らすにはあまりにも不便だと思う。
俺は何か幻覚魔法にかかってるのか疑っていた、、
ここに家があるならさっきの子供の親もいるだろうし、、
俺は安心してその場所を去ろうとした。
その時、俺は聞き馴染のある声が聞こえ,足を止めた。
その声は落ち着きのある美しい声だった。
「あら、イグじゃない、、」
声のする方へ振り向くと女性が立っていた、、
身長は女性にしては少し高めでありながらも、
モデルの様な体系に奇麗な茶色の髪
目は透き通る蒼い瞳、
美人すぎる、、
顔立ちからして年齢は23歳ぐらいの女性だった。
俺は彼女の事を知っていた
「マハイルさん?」
◆数分後
「いやぁ、イグ見ない間に大きくなったわね。」
「マハイルさんもお元気そうで、、」
あの後、マハイルさんに言われるがまま家にあげてもらった、道に迷ってる事を伝えると今晩泊めてもらえる事になった。
ありがたい限りだ、、
マハイルさんは騎士団【ミカエル】の看護兵として働いていた事があり、
マハイルさんが入団してきた当初は【女神が現れた】と噂になり一時期すごい騒ぎになった、
あの時は総合団長も頭を抱えていたなぁ、、、
んなマハイルさんも4年前に結婚すると言い騎士団を去った、
婚相手の男性は盗賊に襲われた民間人を看護している時に知り合ったみたいで
偶然通りかかって看護を手伝ってくれた人のようで俺は見たことが無かった
結婚して騎士団を去る時は入団の時より騒ぎがすごく発狂する者もいた、その時総合団長は再び頭を抱えていた、、
俺は出されたコーヒーに口を付け始める、マハイルさんは俺が甘いのが苦手な事を知ってるのでブラックを準備してくれた。
「それにしてもイグ、どうしてこの家の場所が分かったの?」
「あぁ、それはですね、、」
この家は森の中に隠れる様にあった為に普通に森を進めばまず見つかる事がない、
その為この場所を見つけた経緯を気にしている様子だった。
俺はここまでの経緯を話した。
森で迷っていると謎の少女に出会い、
その少女に付いて来たらこの家に辿り着いた事を、、
するとマハイルさんの口から予想通りすぎる回答が返って来た。
「あぁ、それ私の娘ね、、」
「やっぱり、、」
実は少女を見た瞬間に既視感を覚えていた、『どこかで見た事ある顔だな』とそれが今になってやっと分かる、
マハイルさんに雰囲気が似ていたんだ、、
特に目元が一緒だ。
「マハイルさんに似て可愛いお子さんですね。」
「そうでしょ、うちの娘は世界で一番かわいいからね、もぅ本当に天使。」
「はは、、親バカですね、この調子じゃ旦那さんもなかなかの親バカじゃないですか?」
「・・・・旦那ねぇ」
【旦那】この単語を出した瞬間にマハイルさんの顔から笑顔が消え空気が重たいものへと変わる、俺は触れてはいけない話題に触れてしまったのだと理解した。
「旦那は事故で亡くなったの娘が生まれる前にね、、」
やってしまった、家の中にある【椅子、コップ、食器】の数が二人分しかない訳を少し考えたら想像できた事だったの、、
「すいません、、」
「あっ、うんうん、こちらこそ気を使わせてごめんなさい、今は気にして無いから大丈夫よ、」
「そうですか、、」
「そうよ、当時は凄く落ち込んだけど今は娘もいるし悲しくないと言うと嘘になるけど、楽しいわよ、」
「それは良かったです」
「ただねぇ、、シエルが旦那の事を知れなかったのが心残りね、、」
空気がさらに重たいものに変わる
シエル?娘さんの事だろうか?
マハイルさんは『知れなかった』と言っていた、
それは娘に自分が愛した父親の存在を知って欲しかったと言う意味だろう。
たしかに幼い子供にとって両親の存在は大きい
片方欠けるだけでも子供にとっては大きい不安になる、、
それはオレ自身が良く分かっていた。
2人でお互いの話を語り合っていると部屋のドアが開き『ペチッペチッ』と一人の少女が足音を立てながら部屋に入って来た、その少女はさっき森で会った子供つまりマハイルさんの娘さんだった。
「ママぁ、、おかえりぃ」
「シエル!!!!、ただいまぁぁ!!!」
胃もたれしそうな、クッソ甘い声だった、
『えっ、マハイルさんこんな声出るの』っと思わず心の中でツッコミを入れた、マハイルさんは娘さんを抱きあげ自分の膝の上に乗せると娘さんが『えへへ、』と笑っていた。
「あらシエル、靴また脱いだの?」
「クツ、、きらい、、」
マハイルさんが娘さんが裸足だった事に気づいた。そういえば森であった時も裸足だった気がする、、良く見てないから明確か定までは無いが。
シエルは履物が嫌いな子のようで足の裏が少し土埃で汚れてる様子だった、
マハイルさんが娘さんの汚れた足を近くにあったタオルで拭いてあげていた。
その時の顔はさっきまで話していた顔とは違い母親の顔になっていた。
「もぅ、裸足だとケガするから靴を履きなさいと言ってるのに」
「ケガこわくない、、、」
「そう・・・じゃあ靴がないとどうなるか教えてあげるわ、、」
「へっ?」
マハイルさんが急に娘さんの足の裏をくすぐり始めた、
靴や靴下を履いていないので無防備な状態だ、、
娘さんはくすぐりが弱点なのか口を大きく開けて笑っていた
「ほら、こしょこしょ、、」
「あははは、くしゅぐったいひひひ」
「ほら、靴がないとくすぐり攻撃から足守れないわよ。こしょこしょ」
「うわははは、くつはくからぁ、、、あははやめてぇぇ」
「はい、よろしい、」
くすぐり攻撃が終わり娘さんは息を切らしながらお母さんの膝の上に座っていた、
なぜかマハイルは満足げな顔をしていた
そして俺は何を見せられているんだろう?
「あ、イグほったらかしにしてごめんなさい、、」
「いえ、親子仲いいですね、、」
「「えへへ、、」」
2人が同時に笑う、本当に仲がいいなこの親子、
「それより挨拶しないとね、シエル挨拶してあげて」
「はい、しえる=ばいんしゅ、3さいです」
「ば、ばいんしゅ?」
「ヴァインスね」
シエル=ヴァインスそれが彼女の名前のようだ、、
おれはこの時【ヴァインス】の名前に聞き覚えがあったがとりあえず今は考えずに自分もあいさつする。
「初めまして、シエルちゃん、俺はイグナルト=ソル=ルドベキア」
「いそぎんちゃくとべっきー、、、おんなのこみたい」
どんな耳してるんだよ・・・・
って3歳児に言っても仕方ないかこれだから子供は苦手だ、、
実の事を言うと俺は子供が苦手だった。
別に嫌いと言うわけではなくむしろ好きな方だ、しかし子供は繊細な生き物だから俺がかかわってその子の事を傷つけるのが怖くてあまり近づけずにいる、、、
ホントはもっと仲良くなりたいのだがどうすればいいのか分からない、、
そのことを察したのかマハイルさんが不敵な笑みを浮かべ想像もしていない事を言い始めた。
「シエル、お兄ちゃんのお名前難しいからお父さんって呼んであげて」
この人信じられない事を言い始めたぞ、、、