でも今の話は、辻褄があう。確かにルピナスが魔界に来たあたりからイライラする時が増え、痒みも増した。ルピナスが花魔法を使い、花が目の前にあった時に強い症状を感じていた気もする。

 もしもそれが原因で、その症状が消えれば、我らの間に障害はなくなり、一緒にいられるのか。

 いや、もしももう一度ルピナスに拒絶されれば、それはもう叶わぬだろう――。

 エアリーが場所を調べはじめた。詳しく特定すると、それはこの位置から割と近い場所にあった。飛ぶとすぐに妖精の花があるという森に着く。

「この辺りですね。それでは、ふたてに分かれましょうか。ヴェルゼ様とルピナス様はあちらを。そしてわたくしは逆側を探しましょう」
「人界での噂によれば、その妖精の花は小さくて白い花だそうです」
「承知いたしました。それでは後ほどお会いしましょう」

 ふたてに分かれた。

「花で……。毒は毒をもって制す、か」
「敵ではなく、実は味方だったと体内に思わせればいいのです」

 我が呟くとルピナスはそう言った。