巫女になってから、一ヶ月。くーちゃんの夜はすごかった。一週間に一回とはいえ、腰が立たない。生まれたばかりの子鹿みたいに、次の日は立てない。仕事を辞めざる負えなかった。だがこの神社には、金がある。ある富豪が作った神社らしい。ある日夢を見た。三十二年前。私は死んだ。そこにはくーちゃんがいて、それはそれは豪華な葬式だった。くーちゃんが泣いている。そしてくーちゃんはこの神社に引きこもってしまう。そんな夢だった。一週間経っても覚えている。くーちゃんに話してみた。
紗季 「………という夢を見たの。」
くーちゃん「紗季よく聞け。それは前世の記憶。紗季は二十八だろう。輪廻転生は、四年と少しで転生出来る。三十二年前の今日。紗季は死んだ。いや、彩と呼んだほうが正しいか?」
彩と呼ばれた瞬間、すべてを思い出した。死にそうなくーちゃんを助けた。当時、彩三歳。おにぎりをあげた。初めてのお弁当だった。生き返ったくーちゃんには家が無かった。正しくは神社だ。誰にも崇拝されないお荷様のくーちゃん。その当時、富豪の娘だった彩は親に頼んで稲荷神社を作って貰う。親もくーちゃんが見えた。だから、五歳という若くして亡くなった彩の、転生後の為にたくさんのお金を残した事。そして誰よりもくーちゃんが大好きだった事も。涙が溢れ出た。
紗季 「くーちゃんごめん。ずっと、忘れてて。くーちゃん大好き。付き合って。」
くーちゃん「その言葉を待っていた。宜しく紗季。いや、彩。」
紗季 「………という夢を見たの。」
くーちゃん「紗季よく聞け。それは前世の記憶。紗季は二十八だろう。輪廻転生は、四年と少しで転生出来る。三十二年前の今日。紗季は死んだ。いや、彩と呼んだほうが正しいか?」
彩と呼ばれた瞬間、すべてを思い出した。死にそうなくーちゃんを助けた。当時、彩三歳。おにぎりをあげた。初めてのお弁当だった。生き返ったくーちゃんには家が無かった。正しくは神社だ。誰にも崇拝されないお荷様のくーちゃん。その当時、富豪の娘だった彩は親に頼んで稲荷神社を作って貰う。親もくーちゃんが見えた。だから、五歳という若くして亡くなった彩の、転生後の為にたくさんのお金を残した事。そして誰よりもくーちゃんが大好きだった事も。涙が溢れ出た。
紗季 「くーちゃんごめん。ずっと、忘れてて。くーちゃん大好き。付き合って。」
くーちゃん「その言葉を待っていた。宜しく紗季。いや、彩。」