お参りした後、ベンチに座った。お参りの内容聞きたい?ナイショふふふ。そんな事考えていたら、一陣の風が吹いた。そこには、耳と尻尾をはやした、眼鏡イケメン。どうゆうこっちゃ?コスプレか何か?でも、一陣の風で現れるって?人外?
紗季  「どなたですか?」
お稲荷様「某を覚えてないだと?」
紗季  「はい。覚えてないです。」
お稲荷様「失礼なやつだ。」
紗季  「それについては謝ります。ごめんなさい。いつ会いました?」
お稲荷様「お前が二つか三つのときだ」
紗季  「いや、覚えてる理由なかろう!」
お稲荷様「人間ってそうゆう者か?」
紗季  「そうですよ?当たり前です。」
お稲荷様「某は、お前に恩返しに来た。有り難いだろう。」
紗季  「いやあ、何したかも分からないのに。」
お稲荷様「まぁ良い。某の寵愛を一心に受けるが良い。」
紗季  「それは、有り難いけど……ね。お稲荷様の世界には行けないというか……その…………ごめんなさい。」
お稲荷様「何?この某が振られただと?まぁ良い。これから某を知ってもらう。お前この神社の巫女になれ。」
紗季  「はぁ?ジムと仕事には行っていい?」
お稲荷様「いいが。ジムってなんだ?」
紗季  「身体を鍛えるとこ。」
お稲荷様「某も行ってみたい。」
紗季  「いいけど?耳と尻尾は隠さないと。」
お稲荷様「いいが。惚れるなよ。」
ボンっと音がした。そこには、黄金色の髪を持つ眼鏡イケメン。瞳は緑色だ。
紗季  「誰でも惚れるよ。かっこよすぎ!!」
お稲荷様「某の寵愛を受ける気にはなったか?」
紗季  「それはない。私、失恋したばっかりよ。あり得ない。」
お稲荷様「知っている。弱みを握るはずだったのに。」
紗季  「何で知っているの?怖。」
お稲荷様「一つ言ってなかった。某がこの世にいるためには、一週間に一回交尾をしなければならない。」
紗季  「はぁ?なにそれ?てか某ってやめなよ。最近の人は俺って言うのよ。」
お稲荷様「お……俺?変だな。てかいいのか?交尾しても?」
紗季  「いいよ。イケメンとセックスできるのなんて、もうこの先ないし。」
お稲荷様「何を言っておる?一生、お前は、俺と交尾するのだが?」
紗季  「さっきから交尾交尾うるさい。ジム行くんでしょ?」
お稲荷様「行く。」

そんなこんなでジムに行った。その前に家により、ジャージに着替えた。少ない男物の服をお荷様に着せた。なかなか、眼福だ。お荷様は、《スタイル良いな》と言いながら、お腹周りを手で包み込む。我ながら可愛くない声が出た。ジムでは、筋肉がないお荷様は何も出来ていなかった。そんなお稲荷様も可愛いと思ったのはここだけの秘密。お荷様と外で呼ぶのは変だから、和國(かずくに)略してくーちゃんと呼ぶことにした。