デーモン家にまつわる、【人形のベル】という話が魔界にはある。
これはまだデーモン家が栄えていたころに出回っていた絵本だ。
可愛らしい絵が描かれた絵本。
デーモン・サージス7代目侯爵家当主。
彼の人生を描いた絵本は魔界中で読まれベストセラーとなった。
「我が人生は、泥沼の中を歩くようなものだった。」
このセリフでおなじみの彼は、魔界で有名な人形使いだっだ。
そんな彼の人生は、8代目の当主が領地運営をし始めたころに8代目の失敗によって、「炎の中」を歩くことになる。
【8代目の失敗】から数百年たった今でもデーモン家は、【8代目の失敗】に縛り付けられている。
男爵まで落ちた爵位と、多くいた領民は離れ、荒れた土地と荒野だけが領地には残った。

「8代目の失敗は今もなお、人々の心に残り続けていた。」か、とつぶやく1人の生徒。
図書館で【人形のベル】という有名な絵本を読む青年がいた。
彼の名は、レイナップ・ライン、有名な魔術家系に生まれた彼は、人形のベルという話に興味があった。
【レイナップ】家は、高位魔法の使い手で、魔力保持量は、魔界で1,2を競うほどだ。

人形のベルはとても有名な絵本だが、逆に禁書になった絵本もある。
絵本に興味を示している彼だが、まだ、【アスカル】が友達になりたいと思っていることをきっと知らないだろう。