ワイズ・アスカル・ポーンは、今日から魔立オートノミー学園に通う。
黒の校舎、紫色の制服いよいよ学校生活が始まるんだなと改めて実感した。


新入生で、あふれる校舎に入り、講堂に向かうときちんと並べられた椅子に座りパンフレットを読む。
人がだんだんと増えてきたころ、入学式5分前のアナウンスが鳴った。
時間になると入学式は始まった。理事長の話を聞き、学園長の話を聞き、名前を呼ばれ新入生の挨拶などががあった後に入学式は終わった。入学式が終わり、教室へ向かうために廊下を歩いていると、あることが気になった、

そう、それは・・・

ゴミが落ちていること。
多少のホコリがあるのは分かるでもこれは、、、
廊下の端には、空き缶などのゴミが落ちており支柱には蜘蛛の巣が大量にでき綺麗と言うにはほど遠い姿だった。
あまりにもゴミが落ちているのでこの学校にゴミ箱はないのか？と思いながら、教室に向かうとゴミであふれてしまっているゴミ箱があった。

これは、ゴミ捨てに行ってないな。
でも、この学園(無秩序)じゃ仕方ないかな、とも思ってしまう。

この世界と学園について少し説明しようと思う。
魔立オートノミー学園は、魔界ではとても有名な学園だった、
そう、かつては。

悪魔に助けられた、人間の王は魔界と友好的な関係を結ぶことを決める。
家臣からは猛反対されたが、王は友好的な関係を結ぶことの意味を説明する。
その話に納得をしてもらった王は、魔界と人間界が手を取り合うことを国民に宣言する。
これにより、魔王軍と勇者の戦争は終わり新しい時代が始まった。
その後、人間とたくさんの種族が人間界に集まり人間が多く集まっていた国は、多種族国家神世界(ニューワールド)となった。
かつて、人間界を襲い猛威を振るった魔獣たちは、魔王の手により瘴気に囲まれた空間に閉じこめられ、世界に平和が訪れた。

お互いに、踏み込みすぎない関係を保っていた両国だが、お互いの国には有名な学園が存在した。
【王立オートノミー学園】【魔立オートノミー学園】
数百年ほど前から同じ名前の学園が両国には存在した。
魔界の中でも特に注目を集めるこの学園はかつては、生徒の自主性と規律を重んじる由緒ある学園だった。

しかしいつしか、由緒ある学園は生徒が好き放題好きなことをすることができる学園となってしまった。
自主性それは指示がなくても自ら率先して動くだがこの学園での自主性は
【生徒が好きなことを好きにしていい。】と、まったく違う方向に行ってしまった。



自主性を重んじる由緒ある学園は生徒の好きなことを好きなだけ出来る。そんな噂が広まった。
この学園には、秩序と言うものが存在しなくなり(・・・・・・・)やりたい放題出来る学校となってしまった。