『Mashiroは死んだんだ』
_一夜限りの復活となったレッドモンスター、ブラックモンスターのライブが無事大成功で幕を閉じ、集まった約千人の観客を沸かせた。
生中継されたインターネットのサーバーが一時落ち、アクセスしづらいといったハプニングも。
世間の期待と興味が高いことがうかがえる。
だが、期待とは裏腹にブランクがある Mashiroの歌声はとても聞けたものではなかった。
以下、インターネットの声。
Mashiro声が出てない、劣化やばすぎ
あのままやめとく方が伝説になったのにお金欲しくなったのかな?w
Mashiroちょっと見てられなかった
Mashiroもったいぶった割にたいしたことなさすぎて草
あれ?Mashiroってこんなもんだったっけ?もっと上手くなかった?昔の記憶だからそう感じたのかな?
私は世代じゃないから初めて見たけどお父さんが言うほどじゃなかったようなw
そんな中
Mashiro、昔はちょっと儚さや脆さがあったけど、芯の強さを感じられた。
やっぱり最高だよレドブラ!
泣いた。再結成二度と見られないと思ってた。
私は今までの中で一番胸に響いたけどな、Mashiroの歌。
Mashiroの振り絞るように出す声が最高だった。
全盛期を知らないけど一瞬で好きになった。
そんな好感的な声もあった。
「耳のことも知らんと好き勝手書きよって……あ」
私が部屋に入ると咄嗟に龍が隠したものが今日のスポーツ紙だって分かるのに時間はかからなかった。
「すごい書かれ方だよねー」
あははっと笑って話しかけた私に無理をしてるんじゃないかって視線が痛いほど突き刺さった。
「不思議なんだけど、気にならないんだよね。こういう声。なんでだろう、昔はすごく気になったりしてたんだけど……この悪い声? よりこのいい声の方が大きく聞こえるようになった」
これは紛れもない事実で、私の不安定な心が確実に安定してることを物語っていた。
「僕達のことなんて、ほとんど書かれてないよ。ましろちゃんはそれだけ関心を持たれてるってことだね」
「本当だよなー」
そう言ってかけてくれる声が嬉しい。
一日ずらしての打ち上げ。
今日でまた六人集まることもなくなる。
「皆さん、楽しかったです。いつかまた……会えますよね?」
「何言ってんだ、お前」
「またどこか消える気?」
相馬さんと西山さんにそう言われた。
「いえ、そういう意味じゃなくて」
焦ってそう返すと場が笑いに包まれた。
「定期的に会ったらいいじゃないですかー」
「スケジュール調整出来るの?」
「あ、いや……今回スケジュールずらすの大変だったんすよー。楓雅さんと空さんしばらく休みなしですからー」
現実的には難しい。そんなのは分かってる。
だけど、いつかまた会える。そんな日をここにいる全員が願った。
_一夜限りの復活となったレッドモンスター、ブラックモンスターのライブが無事大成功で幕を閉じ、集まった約千人の観客を沸かせた。
生中継されたインターネットのサーバーが一時落ち、アクセスしづらいといったハプニングも。
世間の期待と興味が高いことがうかがえる。
だが、期待とは裏腹にブランクがある Mashiroの歌声はとても聞けたものではなかった。
以下、インターネットの声。
Mashiro声が出てない、劣化やばすぎ
あのままやめとく方が伝説になったのにお金欲しくなったのかな?w
Mashiroちょっと見てられなかった
Mashiroもったいぶった割にたいしたことなさすぎて草
あれ?Mashiroってこんなもんだったっけ?もっと上手くなかった?昔の記憶だからそう感じたのかな?
私は世代じゃないから初めて見たけどお父さんが言うほどじゃなかったようなw
そんな中
Mashiro、昔はちょっと儚さや脆さがあったけど、芯の強さを感じられた。
やっぱり最高だよレドブラ!
泣いた。再結成二度と見られないと思ってた。
私は今までの中で一番胸に響いたけどな、Mashiroの歌。
Mashiroの振り絞るように出す声が最高だった。
全盛期を知らないけど一瞬で好きになった。
そんな好感的な声もあった。
「耳のことも知らんと好き勝手書きよって……あ」
私が部屋に入ると咄嗟に龍が隠したものが今日のスポーツ紙だって分かるのに時間はかからなかった。
「すごい書かれ方だよねー」
あははっと笑って話しかけた私に無理をしてるんじゃないかって視線が痛いほど突き刺さった。
「不思議なんだけど、気にならないんだよね。こういう声。なんでだろう、昔はすごく気になったりしてたんだけど……この悪い声? よりこのいい声の方が大きく聞こえるようになった」
これは紛れもない事実で、私の不安定な心が確実に安定してることを物語っていた。
「僕達のことなんて、ほとんど書かれてないよ。ましろちゃんはそれだけ関心を持たれてるってことだね」
「本当だよなー」
そう言ってかけてくれる声が嬉しい。
一日ずらしての打ち上げ。
今日でまた六人集まることもなくなる。
「皆さん、楽しかったです。いつかまた……会えますよね?」
「何言ってんだ、お前」
「またどこか消える気?」
相馬さんと西山さんにそう言われた。
「いえ、そういう意味じゃなくて」
焦ってそう返すと場が笑いに包まれた。
「定期的に会ったらいいじゃないですかー」
「スケジュール調整出来るの?」
「あ、いや……今回スケジュールずらすの大変だったんすよー。楓雅さんと空さんしばらく休みなしですからー」
現実的には難しい。そんなのは分かってる。
だけど、いつかまた会える。そんな日をここにいる全員が願った。