パチパチパチとまばらな拍手が響きわたる。

「ましろさん、最高です!」
「美鈴ちゃん、ありがとう」

 ペラペラとコード表を捲り、次の曲を探した。


「自分、めっちゃ歌うまいなぁ」


 その声に小さく顔を上げた。


「俺達いつもあっちで歌ってるんだ、よかったら一緒に歌わない?」



 未来へのシナリオはいつだって真っ白なキャンバスの上に虹色のペンで書かれてる。


 だけど私はここに赤いペンを取って書き込むんだ。

 理想の未来を。





 そう





 だって








 真っ赤な太陽の赤は希望の色だから。