ホームズとポアロ 〜アンソレイエ学園事件簿〜

翌日、学園の隅にある調査室。
アルテミスとリベルタは資料の山に囲まれ、校内の監視カメラ映像や過去の事件記録を広げていた。

「この監視カメラ、意外と盲点が多いわね」

リベルタがモニターを見つめながら言う。

「角度が悪くて、肝心の廊下がほとんど映っていない」

アルテミスが指で資料をなぞる。

「でも、これだけは確かよ。犯人はロッカーの合鍵を使った可能性が高い。鍵穴は壊されていない」

「合鍵、キャサリンか。その共犯者の誰かが持っている?」

リベルタが眉をひそめる。

「学園の鍵管理は厳しいはずだけど、例外はある。職員用の合鍵、部活動の顧問、それにごく一部の生徒ね」

二人は一斉に資料の名簿に目を走らせる。

「ここに怪しい動きがあるわ」

アルテミスがある名前を指差す。

「この学生会副会長、過去に数回校内規則違反があって、警告を受けている」

「彼女に事情聴取を頼むべきね」

リベルタはすぐに手帳を取り出し、行動の計画を立て始めた。

「あと、写真の撮影場所の特定も急がないと」

アルテミスが言う。

「ズームで盗撮するには、相当な技術がいる。だれか写真に詳しい人物か、密かに監視していた可能性が高い」

「学園の写真部、ここもチェックするわ」

リベルタは机に散らばる証拠の中から、犯人の心理を読み解くヒントを探し続けた。

「さて、ここからは心理戦の本番ね」

アルテミスは深く息を吸い込み、決意を込めて言った。

「犯人を追い詰めて、なぜこんなことをしたのか、その恐れの正体を暴くのよ」

リベルタも微笑みながら頷く。

「ポアロの血筋にかけて、私たちならできるはずだわ」

二人の瞳が交わった瞬間、学園の静寂に新たな緊張が満ちた。