人間関係が苦手なのだろうと、かつて先生に言われたことがある。
私は、小学校低学年までは休み時間は毎回外で元気に鬼ごっこをしているような子供だった。やんちゃだったのでそれ故に喧嘩も耐えず、殴り合いに発展することもあった。相手の気持ちを理解せず話すため、泣かせることもあった。親が呼ばれて、授業を抜けないといけなくなったり、先生に説教されたり。それが、高学年から落ち着いた。理由は受験勉強。勉強が好きだった私は、親に勧められて中学受験をすることにした。毎日何時間も塾に通い、勉強するようになると次第に落ち着いていった。そして、考えるようになった。
私の幼少期は、周りに迷惑しかかけていなかったんじゃないかと。たくさんの人を傷つけて、苦しめてきたんじゃないかと。
意識し始めると、後悔しかなくなって、私は何も発してはいけないんじゃないかと思い始めた。
それからは、教室では静かに本を読むようになって、話かけられるまで話かけるのをやめた。
勉強だけに集中して、普段は愛想笑いを浮かべるようになった。これが正しい人の在り方なのだと思った。誰も傷付けない。

徐々に人が怖くなっていた。
自分自身も怖かった。
言葉を発する度に後悔して、苦しくなる。