Snow magic

カツンッ____
カツコツカツコツッ

無機質な地面を叩くだけの音がして、右側を向いた。


この前とは違って、私が立っているこの通りの右側の奥から柚燈はやってきた。


大きく息を吸って、呟いた。


「……柚燈。」

「……。うん、久しぶり。」

そう答える柚燈は俯いているし、何を考えているかなんて桜也たちと違って読むことはできない。


「……。」

「……。」

妙に沈黙が流れて気まずくなってしまう。


……今まで、こんなことなかったのにな、