Snow magic

「だからね、椛ちゃんは幼馴染彼氏くんに素直な気持ちをぶつけてきなよ?…会えなくなる前に。」


「……っ!」

……、言葉に出してた……?


私の心を見透かすような言葉に心臓がドクンッと跳ねる。


「……分かるよ、椛ちゃんを見てれば。会うんでしょ?近々。」

全てお見通しというように柔らかく笑いかけてくる。


「……。はい。明日、です。」

「そっかそっか。まぁ、気負いしすぎず行ってきなよ。…ずっと会いたかった彼氏くんなんでしょ?

「ありがとうございます。ほんと、叶葉さんって優しいですね。」


……私は幸せ者だ。


こんな、優しい人に囲まれて生きてきたんだから。

そんなことを思うと胸がすごく温かくなった。