「だから、恋愛小説を書くときはいつも素直な気持ちを最後にはぶつけるようなストーリーにしてるの。……私ができなかったことを登場人物に押し付けてるみたいだけど。」 「……。」 そんな叶葉さんに私は何も言えなかった。 逆に自分に置き換えて考えていた。 ……明日、私は柚燈に会って、何を言うの……? それとも逃げ帰る……? 私は、一緒にいたいって、素直な気持ちを言ってもいいの……?