Snow magic

「……本当の部分?」

「うん。私の淡い恋のお話。気持ちを伝えないで終わったんだけどね。」
眉を下げて寂しそうに笑った。

「そうなんですか?」


……叶葉さんは、まだその人のことが好きなんだろうな……。

なんとなく直感で感じる。


「……うん。自分でもどーかしてると思うよ。好きになった相手なんて5つも年下の人だったんだから。」

「5つ……。ってことは、私と同い年ってこと?」

「そっか、そうだねぇ。」


私も椛ちゃんと同い年だったらなぁ…。
なんて、呟いていた。


「叶葉さんにも好きな人いたんですね?」

私はここぞとばかりに昨日の仕返しをした。


「……まぁね。彼氏もいたことはあるよ?そりゃあ、30歳ですもん?」

普通にサラッと返されて、仕返しがあまり上手くはいかなかった。