「……。うん、会ったよ。打ち合わせに星瀬浜に行ったら、いた……。それで、柚燈が杖持ってて……。」 

でも、これ以上は言葉を続けられなかった。
 

「……っ!!うそ…。」

静かに隣で光杞が呟いた。


多分今、…ありえないって、思っているんだろうな。



「……そういうことか。…、で?柚燈は何て言ってた?」

「……。今度全部話すって言ってたよ。」

「…、いつ?」


「分からないけど…、ただ連絡先だけ渡されたんだ。……帰ったら登録し直して連絡するつもり。」 

ポーカーフェイスが得意な桜也の表情からはなにも読み取れない。

何を考えているからわかりっこない。