柚燈は、今までにないくらい優しい笑顔を浮かべていた。


瞳に私だけを映して、私だけに愛しそうな笑顔を浮かべている。


そう思ったら、溢れ出す気持ちを止められなかった。



「私も好き……っ!」



…いま思うと本当に大胆だったと思う。


あのときの私は柚燈に抱きついたんだ。




「……フッ。ねぇ、椛。俺と付き合ってください。」


「はい…!」


中3の夏のそれこそ、レインスターのように光り輝くような想い出だった。



それから、もともと近かったわたしたちの距離はもっと近づいていった。