家を出て、私は最寄り駅に向かった。 
 

今日は、星瀬浜駅近くの喫茶店で担当の小説家さんと打ち合わせがあるのだ。


よくいつも、そこの喫茶店を打ち合わせに使わせてもらっている。






「はぁ…。」



電車に乗って、私は全てに呆れてため息を一つついた。


すると、ゆるりと電車が動き出し、颯爽とさっきまでいた場所から去っていく。


外にある目がクラクラしそうなほどのビルの町並みを見ながら思う。




……私は、結局何がしたいの?



柚燈を追いかけたくて、でも無理で。


勇気も出せなくて、小説も書けない。


そして、あの2人にも心配させそれからも逃げている。




ほんっと、ばかみたいだ。