「じゃ、行ってくるね?」



私は準備を終え、もう1度仕事に出る前にリビングに声をかけに行った。



2人はさっきと違ってもう、いつも通りだ。


光杞は、また朝ご飯の前と同じようにパソコンに向かっているし、桜也はまたキッチンに立っている。今は片付けをしてくれているのだろう。




「いってらっしゃーい!頑張ってね、椛。」


「じゃあな、いってらっしゃい。」


それでも私の声には反応して笑顔で送り出してくれた。



けど……、なんか2人の顔は緊張のようなものが見え隠れしていた、気がする。



根拠はないけれど。