「また、本当にいなくなるわけ?」

「……。ハルはどー思う?」


……さっきから、全部他人任せ。

自分のことすら決められない俺は、ただの親に守られている子供と変わりない。


「……別にいんじゃね?」

「……っ!」


どうせ、反対されると思ったのに……。



「って言われて本当にいなくなれる?お前。」 


「……っ!!」

心臓をバシバシ正論で刺される。



「…何言ってんの?」

「ハッ。わかってんだろ?…椛に再会したお前は、もう離れられないだろ?」


………。


「……それはないと思うけどね。」

俺の口からは心の中と真逆のことしか出てこない。
まじで俺は何なんだろーね。

そう思っていると、ハルの口から衝撃的な言葉が放たれた。




「いつまで逃げてんの?……あいつのこと奪うけどいーの?」



「……っ!!…………は…?」


…まるで、音も立てずにいきなり海に落とされるようだった。