「こんちはー、瀬田さん。柚燈と来ましたよー。」 俺と会うときにここに毎回来るため、仲良くなっていたハルが瀬田さんに声をかけた。 「おぉー!柚燈も桜也もよく来たな!後で注文いくなー。適当に座ってろー!」 元気な威勢のいい声が鼓膜を揺らした。 …この声が結構落ち着くというか心地良いのだ。 迷い込んだ俺の道標のようで。 「だってさ。奥の座敷でいいか?…話しするから。」 「どーぞ、今日はハルに任せる。」 ……ここまで来たら、どーでもいい。