「ま、いいや。入るぞ?」

「はいはい。」

俺は適当に返事をしてハルに続いて店に入った。



ここは、俺の家の近くの行きつけの居酒屋。

目が見えなくなる前から密かにずっと通っていた店の1つ。


だから、店長も俺のことは知っている。知っていながら、ずっと歓迎してくれて俺が来ると明るくたくさんの話をしてくれる。


…店長の瀬田さんにはどれだけ救われたか分かんないぐらいだ。