「おはよ、今日の夜楽しみだよね」
「ね! 流星群でしょ、エモすぎる」
「私初めて見るかも」
――気がつくと、私はまた二度目のタイムスリップに入っていた。
「せ、星那? 大丈夫?」
ただ、一度目とは変わった点があった。星那が苦しそうに座り込んでいた。
「……星乃、ちょっと保健室連れてって」
「う、うん、分かった」
おかしい、と思った。普通にタイムスリップしただけなら、星那の様子が変わるわけがない。どうして? どうして星那が苦しんでいるの……?
「ありがと、星乃」
「……星那、どうしたの?」
保健室に連れてきたはいいものの、保健の先生がいなかった。流星群のことを考えなければいけないのに、私は顔が火照って仕方がなかった。
「……あのさ、星乃。一回目、時が戻ったのって、星乃が流星群に願ったんだよね?」
――私は呆然とした。今、なんて……?
「星乃が時を戻してほしい、って願ってくれたんだよね」
「ちょっと待って、なんで星那はそのこと知ってるの?」
私は冷静になれずに質問した。そして私は、一つの“可能性”が頭によぎった。
「――まさか、今回時を戻したのは、星那なの……?」
一度目、私は時間を戻した。“この町が無くなる前に戻して”と。そして今回も、私は流星群が落ちる前、もう一度願った。
『名前に星という漢字がついている者は、
流れ星に願い事を言うと一つだけ願いが叶う。
ただし、その分の代償が伴う』
という言い伝えによると、願いは一度しか叶わない。そんな大事なことをどうして私は忘れていたんだろう。一度願いを叶えた私は、二回も叶うはずがないのに……!
「……そう、今回は俺が星に願って、時間を戻した。そのせいかな、さっき頭痛がして」
そういうことだったんだ、と納得した。私が一度目、この町を救うことができなかったから……。
「多分、このチャンスが最後。もうこれを逃したら、この町は終わり。俺も星乃も、死ぬと思う」
分かっていながらも、私はビクッとしてしまった。“死”という言葉を軽々口に出す星那は、怖くないのだろうか……。
「じゃあ、どうするの? 私達ができることってある……?」
「言ったろ。俺達がこの町の人達をどこか安全なところに連れて行くしかない」
「で、でも、どうやって……」
動揺している私をなだめるように、星那は言った。
「俺にいい考えがある。一か八か、試すしかない」
「ね! 流星群でしょ、エモすぎる」
「私初めて見るかも」
――気がつくと、私はまた二度目のタイムスリップに入っていた。
「せ、星那? 大丈夫?」
ただ、一度目とは変わった点があった。星那が苦しそうに座り込んでいた。
「……星乃、ちょっと保健室連れてって」
「う、うん、分かった」
おかしい、と思った。普通にタイムスリップしただけなら、星那の様子が変わるわけがない。どうして? どうして星那が苦しんでいるの……?
「ありがと、星乃」
「……星那、どうしたの?」
保健室に連れてきたはいいものの、保健の先生がいなかった。流星群のことを考えなければいけないのに、私は顔が火照って仕方がなかった。
「……あのさ、星乃。一回目、時が戻ったのって、星乃が流星群に願ったんだよね?」
――私は呆然とした。今、なんて……?
「星乃が時を戻してほしい、って願ってくれたんだよね」
「ちょっと待って、なんで星那はそのこと知ってるの?」
私は冷静になれずに質問した。そして私は、一つの“可能性”が頭によぎった。
「――まさか、今回時を戻したのは、星那なの……?」
一度目、私は時間を戻した。“この町が無くなる前に戻して”と。そして今回も、私は流星群が落ちる前、もう一度願った。
『名前に星という漢字がついている者は、
流れ星に願い事を言うと一つだけ願いが叶う。
ただし、その分の代償が伴う』
という言い伝えによると、願いは一度しか叶わない。そんな大事なことをどうして私は忘れていたんだろう。一度願いを叶えた私は、二回も叶うはずがないのに……!
「……そう、今回は俺が星に願って、時間を戻した。そのせいかな、さっき頭痛がして」
そういうことだったんだ、と納得した。私が一度目、この町を救うことができなかったから……。
「多分、このチャンスが最後。もうこれを逃したら、この町は終わり。俺も星乃も、死ぬと思う」
分かっていながらも、私はビクッとしてしまった。“死”という言葉を軽々口に出す星那は、怖くないのだろうか……。
「じゃあ、どうするの? 私達ができることってある……?」
「言ったろ。俺達がこの町の人達をどこか安全なところに連れて行くしかない」
「で、でも、どうやって……」
動揺している私をなだめるように、星那は言った。
「俺にいい考えがある。一か八か、試すしかない」