「……ん」

「あ、気がついた? 星乃」

 目を開けると、お母さんが心配そうに私を見つめていた。私はベッドから勢いよく起き上がった。

「お母さん……! 流星群は!?」

 私がおどおどしているのを見て、お母さんは首を傾げた。

「……流星群? 何言ってるの、星乃。夢でも見たんじゃない?」

 お母さんは私の布団を畳みながら、そう言った。

「ていうか、あんた一階で倒れてたのよ。お母さん二階まで運んだんだからね。かれこれ五時間くらい寝てたのよ、大丈夫?」

 ……私、確か星那と一緒に流星群を見てて、願って――。そこから記憶がない。

「そうだ、お母さん、星那は? 星那はどこにいるの?」

「せな? ……星乃のお友達?」

 ――嫌な予感がした。どうして幼馴染の星那のことを分からないんだろう。

「え、お母さん、星那だよ? 幼馴染の、星那」

「せな……そんな子、貴方の幼馴染にいないけど」

 ……私は、もう一度意識を失った。