私と莉音ちゃんが寝る寝室は、リビングをスライドドアで仕切った隣の部屋。

元々は、広々としたリビングとして使っていた間取りを、私が家で過ごすと言った日から変更して使うようになった。


「莉音ちゃん、ごめん…」


ベッドに横になってからも泣き続ける私。

莉音ちゃんは、ベッドに腰を下ろして、私の頭をぐしゃぐしゃになるほど撫でた。


「ううん、澪音もちゃんと泣けるんだなって、ちょっとほっとした。」


優しい笑顔に、私はまた顔を歪める。


「旭陽には?」


意思確認をしてくれた莉音ちゃんに、私は首を横に振った。


「分かった。」


莉音ちゃんは、少しだけドアを開けて、母と旭陽がいるリビングへと戻って行った。