「いくらなんでも染めすぎだよ」

「だってこういうのは思い切りが大事だと思って。」


放課後、私は生徒指導室ではなく、保健室の隣にあるカウンセリングルームにいた。

ため息をつく担任に笑い返すと、さらにため息を増やされる。


「いーんだって。この方が休みやすいし。」


明るくそう告げると、担任は分かりやすく表情を暗くした。


「やっぱり、休みがちになりそうなのか?」

「できるだけ来たいとは思ってるけどね!」


どれだけ明るく返しても、先生の顔は曇る一方で、私は困ったように眉を下げた。


「仕方ないよ。事実だもん。あと…もう4ヶ月?楽しむしかないっしょ!」


言い切った私に、先生は覚悟を決めたように頷く。


「そうだよな。力になれることがあればすぐ言えよ」

「頼りになる~!とりあえず、私のことは問題児として扱ってね!」

「にしてもやっぱその髪は明るすぎだけどな」