「したよ!旭陽が突然「一緒にいたくない」って!覚えてないの?」


私はその言葉で旭陽から離れたのに。

まさか、覚えてないわけないよね?


「は?そんなこと言ってねーよ」

「言ったもん!酷い!私それ気にしてたんだよ!?」


否定する旭陽にショックを受け、立ち止まってしまう私。


「噂がだるくて、部活には来るなって言ったことはあったけど…、まさかそれ?」


気付けば旭陽も足を止めて、後ろを振り返っていた。


「確かに野球の試合のときだった…。けど、そんな言い方じゃなかったもん。」


私は、自分の記憶を思い返し確信を持って言い返す。

だけど、旭陽も自信ありげに言葉を返すから、言い合いは平行線だった。


「俺からしたら、先に離れたのはお前だよ。急に学校来なくなって。たまに来たと思っても全く目も合わねーし」

「学校休んでたのはほら、勉強飽きちゃっただけだけど。でも、私は旭陽が言うから、距離を置くようにしたのに」