私の大好物が並ぶことの多い我が家の食卓。

今日は母特製のハンバーグが並び、意識しなくとも笑みがこぼれる。


「うんっ!美味しい!!」


喜んで食べると、母は嬉しそうに笑った。

きっと、私の知らない裏側で莉音ちゃんが家族を支えてくれていて。
家族には、いつも自然な笑顔で溢れていた。

お喋りしながらの食事を終え、洗い物を手伝う。


「それにしても、旭陽くんと仲直りしたいなんて言い出すと思わなかった」


食器を洗う母に、私は首を傾げる。


「そうかな…?でもずっと思ってたの。旭陽とはもう一度仲良く話せるようになりたいなって。」


仲良く登下校していた過去を思い浮かべていると、テーブルを拭いていた莉音ちゃんが口を挟む。