いろんなことを考えて、今日もまた、夜になる。
 考えて考えて、すぐに答えの出るものは早々に消え失せて、いくら考えても答えの出ないものばかりが取り残されて――それらもまた、夜を濡らす雨に溶けて、遅かれ早かれ眠りに就く。

 雨は寂しい。夜の雨は、なおさら。
 どこにも行けない、なににもなれない、そういうわたしを余計に際立たせてしまう。
 それでも、いつまで経っても答えの出ないことを眠らせてくれるから、どうしたって嫌いになれない。

 おやすみ、と窓の外の雨音に呟いてから、わたしは静かに瞼を下ろす。
 今日のわたしを、そうして閉じる。

〈了〉