優しい嘘をわざわざ嘘だと暴いては泣き喚く私を、今日、あなたはついに見限った。
 ずるずると続いていた私たちの関係は、頬から涙が落ちる瞬間に終わりを告げた。

 あなたにとっては、きっと初めからただ隙間を縫うような恋だったのだ。
 面倒な女にはなるまいと心に決めながらも、途中から、私はあなたにとってこれ以上なく面倒な女になれるよう目指していた。あなたが生きている限り、決して私を忘れることがないように。

 寂しいけれど、きっと最初から、これは正しい恋ではなかった。


     *
    ***
     *


 去るなら去ればいいと思いながら続けてきた僕の嘘を、君は泣き喚くことなくすんなり受け入れた。
 やわな頬を伝い落ちる君の涙は、僕の心に空いたわずかな隙間を派手に刺激した。今まではただ縋りついては泣き叫んでいただけの君が、今日はまるで別人だ。

 認めざるを得なくなる。
 ついに見限られてしまったのだ。君を試してばかりのつまらない僕は、今日、とうとうひとりになった。

 最初から恋ではなかったはずなのに、僕の手元に残ったものは、苦く寂しい後悔だけ。

〈了〉