次の日、私は学校を休んだ。

気持ちの整理がつかず私はどうしたらいいのか分からなくなっていたからだ。
今冷に会って醜く歪んだ私は冷を傷付けてしまいそうで、怖かった。

「……冷と湊、付き合うのかな」
ぽろりとその言葉が無意識にでる。

そう思うと、また目から涙がでてくる。
私の目は壊れてしまったのかと思うほど昨日から涙が止まらない。

苦しくて、たまらない。

まだ何も言っていないくせに、勝手に振られて落ち込んでいるなんて。ばかみたい。

私がもっと勇気があれば、湊に気持ちを伝えていたら何かが変わっていたのかなと後悔ばかりが募る。

その一日は何もできなかった。ずっと魂がぬけたかのようにベッドの上にいた。

お母さんやお父さんが心配してくれていた。

いつもは口うるさいお姉ちゃんもこんな時は優しくて。

「そんなうじうじしてないの、チカ。何があったか知らないけどこれでも食べて元気だしな」

と少し冷たいような言い方とは裏腹にお姉ちゃんは私の大好きなお菓子をたくさん買ってきてくれていた。

そんな優しさも、今はズキズキという心の痛みで
掻き消されてしまう。

ぴこん、とメールの通知音がする。
見てみるとそこには冷と、そして湊からの連絡がきていた。

[ チカ体調大丈夫?無理しないでね]
と端的だけど優しさを感じる冷。

[ 今日休んでたみたいだけど大丈夫か?なんかあったら話聞くからな!]
文面からでも明るい笑顔が思い浮かぶような湊。

ほんと、お似合いだね。
また目頭が熱くなるのを感じるがそれを抑える。

醜い私とは違くて、お互い全然違うはずなのにどこか似ている優しい二人。

「…敵わないなぁ」

私は一人、部屋でぽつりとその言葉をこぼした。