家に着くと、私は疲れたせいか制服も脱がずにベッドで眠りについてしまった。

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前よりも鮮明な夢を見た。
まるで、現実かのようだった。

夢の中の小さい私は何度も何度も同じことを私に問いかけてくる。

『___早く、早く思い出して。心の中に閉じ込めないで、忘れちゃいけないことがあるでしょ？』

「………何を思い出すの？」

分からない。けれど何かすごく大事なことを忘れている気がするんだ。

『______もう時間がないの』

時間が、ない……？
頭が痛い、ズキズキ痛む。やめて、それを思い出してしまったら、私は___。

「…ーぃ、おーい！冷大丈夫か？」

目を覚ますと、目の前にはお父さんの顔があった。そうか、私寝ていたのか。

「心配したぞ。うなされてるみたいだったけど何か怖い夢でも見たのか？」

と心配そうなお父さんに私は「大丈夫だよ」と返す。

頭がズキズキと痛む中、夢の中の記憶を思い出そうとするが部分的にしか思い出せない。

思い出して、もう時間がないとそんな風なことを昔の私に言われた気がする。

前にも、暖といた時に似たような頭痛があった。
…私はもしかすると何か重大なことを忘れているのだろうか。