チカについていくとそこは主にパステルカラーやレースの白などの綺麗めでありつつかわいらしい洋服がいくつか置かれていた。

私に本当にこんなものが似合うのだろうか…と不安が大きくなる。

彼女はというと「うーん…これとこれかな」などと
ぶつぶつと何かを呟いている。

ここはチカに任せて、見守ることにしよう。

「よし、できたよ!」
数分後チカが何着かの洋服をもってきた。

チカがもってきたものは、優しい色味をしているのアイボリーの薄手のニット。
ボトムスは上品さがあるマーメイドスカートで薄めのミントグリーンをしていてレースになっていた。

思っていたよりも落ち着いた印象の服装でこれなら私でも着れそうだ、とほっとする。

チカが言うには、薄手のニットは春でも着れる素材で熱がこもりにくくなっているそうだ。
そんなとこまで考えてくれるなんて流石だと思う。

私はそれを試着してみることにした。

制服以外でスカートをあまり身につけない私は少し気恥ずかしい気分になってしまう。

そんなことを考えながらも私は試着を終えてチカに見せた。
似合っているかな、とそわそわしてしまう。

「…めっちゃ似合ってんじゃん」
チカが驚愕しながら目をキラキラと輝かせている。

「ほ、ほんと?」
「ほんとだって!冷めっちゃかわいいから鏡見てみな?」

そう言ってチカが私の体を鏡の方に向ける。

鏡に写った私は自分で言うのも恥ずかしいけれど思っていたよりもいい感じで。

決して自分がかわいいだとかそんなことは思わない。
ただチカが選んでくれた服は予想以上にいいものだった。

ひらひらと揺れるスカートと全体的に落ち着いた色合いはかわいらしさも備えながら大人らしさも同時に感じられる。