昼食を取るためにテラスに向かった。この時間になると休憩している人やお茶会をしている人もチラホラおり、ガレインが入ると同時に静かになった。
「ガレインお腹減ったー」
ラルフがガレインに話しかけるとあたりからはコソコソと話す声が聞こえた。
「ラルフどうした?」
「ん? 何もない。ガレインも大変だな」
聴覚が人よりも優れているからこそ人の会話が聞こえるのだろう。
「何かあったの?」
「ちょっと俺にスキルをかけてくれる?」
ラルフはガレインに医療の王を発動させた。
お茶会をしている横を通りテーブルまで向かうとラルフは何か呟いていた。
「誰が42歳よ。私は30代だわ」
「私そんなに体重ないわよ」
「あんた私の夫と浮気してるのね!」
お茶会の席はいつのまにか言い合いをしていた。
「おいなんかおかしくないか?」
「何があったんだ?」
「くくく。早くご飯食べようぜー」
そんな中ラルフだけは笑っていた。明らかにラルフが何かをしたのは間違いなかった。
席に着くとガレインはラルフに笑っていた理由を尋ねた。
「だってあいつらずっとガレインの悪口言ってたぞ?」
「私は言われ慣れている――」
「そんなのは慣れたらダメだろ?」
「そうだよ? だから仕返ししたのに!」
獣人のラルフには小さな声で話していても内容は聞こえていた。
ラルフは友達が陰口を言われているのが嫌だったようだ。
「それでラルフは何をやったんだ?」
「ガレインに強化してもらうと人の顔を見るとステータスが覗けるんだ。しかも体格も含めてね」
ラルフのスキルはステータスに追加して、身長・体重が見えるようになっていた。
ラルフはさっき見たある人物のステータスをそのまま紙に書いた。
――――――――――――――――――――
《ステータス》
[名前] マリー・ロドリゲス
[種族] 人間/女
[固有スキル] 令嬢
[職業] ロドリゲス侯爵家の婦人(ハマナス侯爵と浮気中)
[個体値] 身長:155cm 体重:50kg 年齢:42歳
――――――――――――――――――――
「そのまま数値の内容を読んだらあんな状態になっててさ」
「あんまり危ないことしないほうがいいよ? 貴族だから権力でねじ伏せてくるかも知れない」
単純なラルフだが一番危ないのは彼なのかも知れない。
「わかった……」
ラルフは尻尾と耳が垂れ下がり反省していた。むしろ反省してるのが見て分かりやすいほどだった。
「でも私のためにやってくれたんだよね? ありがとう」
ガレインがお礼を伝えるとすぐに元気になっていた。
本人も過去の経験で貴族に嫌な目にあったと言っていたが、友達を助けたいという気持ちが強い故の行動だったのだろう。
少し待っていると食事が運ばれてきた。
「うわー、美味しそうだな」
「俺もこんなにオシャレに出来たら良いけどね」
王族が食べるものだからか、サンドウィッチとシチューでも色とりどりの野菜を使って見栄えが綺麗だ。
「ケントは料理できるの?」
「トライン街に居る時は俺が料理当番だったからね」
俺のはどちらかというと男飯で見た目はあまり良くないが冒険者や男性には好評だ。
「じゃあ、今度食べさせてもらおうかな?」
「機会があったらね」
「ねぇー、早く食べようよ」
「あっ、ごめんごめん」
俺達が話していたためラルフは先に食べずに待っていた。お預けを食らって涎が垂れそうになるのを必死に堪えている。
「ガレインお腹減ったー」
ラルフがガレインに話しかけるとあたりからはコソコソと話す声が聞こえた。
「ラルフどうした?」
「ん? 何もない。ガレインも大変だな」
聴覚が人よりも優れているからこそ人の会話が聞こえるのだろう。
「何かあったの?」
「ちょっと俺にスキルをかけてくれる?」
ラルフはガレインに医療の王を発動させた。
お茶会をしている横を通りテーブルまで向かうとラルフは何か呟いていた。
「誰が42歳よ。私は30代だわ」
「私そんなに体重ないわよ」
「あんた私の夫と浮気してるのね!」
お茶会の席はいつのまにか言い合いをしていた。
「おいなんかおかしくないか?」
「何があったんだ?」
「くくく。早くご飯食べようぜー」
そんな中ラルフだけは笑っていた。明らかにラルフが何かをしたのは間違いなかった。
席に着くとガレインはラルフに笑っていた理由を尋ねた。
「だってあいつらずっとガレインの悪口言ってたぞ?」
「私は言われ慣れている――」
「そんなのは慣れたらダメだろ?」
「そうだよ? だから仕返ししたのに!」
獣人のラルフには小さな声で話していても内容は聞こえていた。
ラルフは友達が陰口を言われているのが嫌だったようだ。
「それでラルフは何をやったんだ?」
「ガレインに強化してもらうと人の顔を見るとステータスが覗けるんだ。しかも体格も含めてね」
ラルフのスキルはステータスに追加して、身長・体重が見えるようになっていた。
ラルフはさっき見たある人物のステータスをそのまま紙に書いた。
――――――――――――――――――――
《ステータス》
[名前] マリー・ロドリゲス
[種族] 人間/女
[固有スキル] 令嬢
[職業] ロドリゲス侯爵家の婦人(ハマナス侯爵と浮気中)
[個体値] 身長:155cm 体重:50kg 年齢:42歳
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「そのまま数値の内容を読んだらあんな状態になっててさ」
「あんまり危ないことしないほうがいいよ? 貴族だから権力でねじ伏せてくるかも知れない」
単純なラルフだが一番危ないのは彼なのかも知れない。
「わかった……」
ラルフは尻尾と耳が垂れ下がり反省していた。むしろ反省してるのが見て分かりやすいほどだった。
「でも私のためにやってくれたんだよね? ありがとう」
ガレインがお礼を伝えるとすぐに元気になっていた。
本人も過去の経験で貴族に嫌な目にあったと言っていたが、友達を助けたいという気持ちが強い故の行動だったのだろう。
少し待っていると食事が運ばれてきた。
「うわー、美味しそうだな」
「俺もこんなにオシャレに出来たら良いけどね」
王族が食べるものだからか、サンドウィッチとシチューでも色とりどりの野菜を使って見栄えが綺麗だ。
「ケントは料理できるの?」
「トライン街に居る時は俺が料理当番だったからね」
俺のはどちらかというと男飯で見た目はあまり良くないが冒険者や男性には好評だ。
「じゃあ、今度食べさせてもらおうかな?」
「機会があったらね」
「ねぇー、早く食べようよ」
「あっ、ごめんごめん」
俺達が話していたためラルフは先に食べずに待っていた。お預けを食らって涎が垂れそうになるのを必死に堪えている。