俺達は王都に向けた馬車の中で揺られていた。
「王都まで遠いんですね」
「ああ、トライン街から約五日もかかるからな」
「腰がやられそうです」
自身の腰をスキルを使いながらマッサージをしているが常に振動がくるためスキルが間に合わない。
なるべく凹凸がないところを通っていると言っていたが、それでも前世の道路と比べると道という道ではないため衝撃が強かった。
「あとで俺もやってもらってもいいか?」
長年冒険者をしているマルクスでも腰は痛いらしい。
「そろそろ一度休憩を入れましょうか?」
御者から声を掛けられ一度休憩することになった。
トライン街から王都までの道のりはおおよそ五日間かかり、途中三つの村を経由して他の日は野営する予定になっていた。
基本的に魔物は出現するため危険が少ないところで野営し、日中は移動することになっている。
「では、そろそろ出発します」
御者の掛け声で馬車は進み、始めの村に向かった。時間もしないうちに到着する予定になっているため、暇つぶしにステータスを見ることにした。
「ポイント全然たまらないな」
「ステータスを見てどうしたんだ?」
隣にいたラルフは俺のステータスボードを覗いた。
「ケントも医療ポイントってのがあるんだな!」
「えっ!?」
ラルフの突然の一言に俺は固まった。
「ラルフは医療ポイントが見えるの?」
「ああ。スキルが使えるようになってから見えるようになったぞ。あとは開示されていないステータスボードも見てるらしいね」
言われて見れば確かにラルフに開示させたわけでもないのに勝手に見えていた。
「ただ、俺もスキルを使っている時にしか見えないしこの医療ポイント自体が何かはわからないんだ」
たまたまスキルを使った状態でステータスボードを触れた時にスキルツリーをみつけたらしい。
俺とは異なっていてスキルを使用しないとスキルツリーが見えない仕組みだ。
「俺はその医療ポイントを使ってスキルの解放が出来るようになるんだけど、ラルフは説明とか書いてある?」
「医療ポイントを100消費すればLv.2が解放されるらしいけど、医療ポイントがまだ60ちょっとしかないから無理そうだね」
ラルフは俺と違って1日の獲得医療ポイント少ないようだ。
ちなみにラルフのスキルツリーはこのようになっていた。
――――――――――――――――――――
《スキル》
固有スキル【放射線技師】
医療ポイント:63
回復ポイント:0
Lv.1 透視の目
Lv.2 ????
Lv.3 ????
Lv.4 ????
Lv.5 ????
――――――――――――――――――――
同じようにLv.5まで存在しており、俺にスキルツリーを見せようにするが他の人には見せることができなかった。
ちなみに一緒にいたマルクスにもステータスをスワイプさせてみるが、スキルツリーの表示はなかった。
ひょっとしたらマルクスにはスキルツリーが存在しないのかもしれない。
「はじめの村に着きました」
御者に声をかけられ馬車から降りると村を見ると鳥肌が止まらなかった。
「俺が生まれたところだ……」
そんな俺にマルクスとラルフは声をかけられなかった。二人には俺が捨てられたことを話している。
「さぁ、行きましょうか」
すぐに気持ちを切り替え村に向かおうとした。
しかし、そんな俺の手をマルクスは握って止めた。
「大丈夫か?」
「はい」
「無理なら俺達だけでも野営でいいぞ?」
「大丈夫です。僕の家族はもうエッセン町にいるロニーさん達三人と今ここにいるマルクスさんとラルフですから」
俺は勇気を振り絞って生まれ故郷である村に入ることにした。
「王都まで遠いんですね」
「ああ、トライン街から約五日もかかるからな」
「腰がやられそうです」
自身の腰をスキルを使いながらマッサージをしているが常に振動がくるためスキルが間に合わない。
なるべく凹凸がないところを通っていると言っていたが、それでも前世の道路と比べると道という道ではないため衝撃が強かった。
「あとで俺もやってもらってもいいか?」
長年冒険者をしているマルクスでも腰は痛いらしい。
「そろそろ一度休憩を入れましょうか?」
御者から声を掛けられ一度休憩することになった。
トライン街から王都までの道のりはおおよそ五日間かかり、途中三つの村を経由して他の日は野営する予定になっていた。
基本的に魔物は出現するため危険が少ないところで野営し、日中は移動することになっている。
「では、そろそろ出発します」
御者の掛け声で馬車は進み、始めの村に向かった。時間もしないうちに到着する予定になっているため、暇つぶしにステータスを見ることにした。
「ポイント全然たまらないな」
「ステータスを見てどうしたんだ?」
隣にいたラルフは俺のステータスボードを覗いた。
「ケントも医療ポイントってのがあるんだな!」
「えっ!?」
ラルフの突然の一言に俺は固まった。
「ラルフは医療ポイントが見えるの?」
「ああ。スキルが使えるようになってから見えるようになったぞ。あとは開示されていないステータスボードも見てるらしいね」
言われて見れば確かにラルフに開示させたわけでもないのに勝手に見えていた。
「ただ、俺もスキルを使っている時にしか見えないしこの医療ポイント自体が何かはわからないんだ」
たまたまスキルを使った状態でステータスボードを触れた時にスキルツリーをみつけたらしい。
俺とは異なっていてスキルを使用しないとスキルツリーが見えない仕組みだ。
「俺はその医療ポイントを使ってスキルの解放が出来るようになるんだけど、ラルフは説明とか書いてある?」
「医療ポイントを100消費すればLv.2が解放されるらしいけど、医療ポイントがまだ60ちょっとしかないから無理そうだね」
ラルフは俺と違って1日の獲得医療ポイント少ないようだ。
ちなみにラルフのスキルツリーはこのようになっていた。
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《スキル》
固有スキル【放射線技師】
医療ポイント:63
回復ポイント:0
Lv.1 透視の目
Lv.2 ????
Lv.3 ????
Lv.4 ????
Lv.5 ????
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同じようにLv.5まで存在しており、俺にスキルツリーを見せようにするが他の人には見せることができなかった。
ちなみに一緒にいたマルクスにもステータスをスワイプさせてみるが、スキルツリーの表示はなかった。
ひょっとしたらマルクスにはスキルツリーが存在しないのかもしれない。
「はじめの村に着きました」
御者に声をかけられ馬車から降りると村を見ると鳥肌が止まらなかった。
「俺が生まれたところだ……」
そんな俺にマルクスとラルフは声をかけられなかった。二人には俺が捨てられたことを話している。
「さぁ、行きましょうか」
すぐに気持ちを切り替え村に向かおうとした。
しかし、そんな俺の手をマルクスは握って止めた。
「大丈夫か?」
「はい」
「無理なら俺達だけでも野営でいいぞ?」
「大丈夫です。僕の家族はもうエッセン町にいるロニーさん達三人と今ここにいるマルクスさんとラルフですから」
俺は勇気を振り絞って生まれ故郷である村に入ることにした。