その日の夕方、不思議なゲーセンに出会った。そのゲーセンは、チェーン店ではないようだし今までには見たこともない商品が沢山並んでいた。そのゲーセンで強いゲーム機に勝てば、死んだ人と10分だけ話せるという。もちろん幸人は、そのゲームをプレイした。何回かやった時やっと勝てた。そしたら手鏡が機械から出てきた。そこには和歌が映っていた。
和歌「久しぶり。まさか話せる日が来るなんてね。」
幸人「本当だね。早速本題に入るけど、何で言ってくれなかったの?僕だって、君の役にたちたかった。」
和歌「何でだろうね。貴方といれるだけで私は幸せだったの。殺されるかもと思っても、貴方がいればそれで良かった。未来などなくても、私は今が幸せだからそれで良かったの。生きてても辛いことしかなかったのに、貴方が幸せにしてくれた。それだけでいいの。」
幸人「僕はそれだけじゃ駄目だった。僕は、君との未来を描きたかったよ。君には…………君だけには、生きてて欲しかった。」
和歌「そう言って貰って生まれて良かった。嗚呼そろそろタイムリミットだ。じゃあまた生まれ変わって出会えたら、一緒に幸せになろうね。バイバイ」
幸人「……。」
彼女のためにも、僕は幸せになろうと心に決めた。気づいたら手の中にあった手鏡は消えていた。