12階層ではボスとの戦いでランナミアは死にかけていた。ボスの目を盗み、かろうじて身を隠す。
ボス部屋への通路は両脇が崖になっているのだが、ボスによりその通路が落とされていた。時間をかけて橋をかける必要があり、救助を待つには間に合わないとランナミアは思い、死を覚悟する。
胸元で平板が光る。4人の声が聞こえる。何かを話し合っている声。まるで夢の中で聞こえるようで、ボスの弱点について語っている。
「ありえない……」とつぶやくランナミア。
まる1日が経過し、捜索隊とともに12階層のボス部屋へとたどり着くロイたち。彼らが見たのは、そこに残された巨大なボスの死体だけだった。

■物語の概要:
ダンジョンで手に入れた謎のアイテムであるスマホ。
最初は使い方がわからなかった。低機能のスマホも、主人公の能力で拡張されていく。
現代のスマホの要素を面白い形で取り入れる。主人公たちは戸惑い困惑しながらスマホの機能を使っていく。
通話・地図・位置情報・検索などの他に多彩なアプリを使うことができる。

連絡を取り合ったり、互いの居場所を知ることもできる。敵の弱点、他のパーティのステータスや所持金、ダンジョンの宝の場所も知ることができる。
他にも、街の相場の差を知って儲ける、相手の声を分析するアプリにより嘘も見抜くことができる、アイテムの作り方なども調べる、などができる、魔法の呪文もスマホで調べ、未知の呪文を使うことができるようもなる。
フォンが拡張するとAI機能を獲得し、フォンがしゃべったり、自律的に助けてくれるようにもなる。
この他にも、多彩なアイデアを盛り込んで話を面白くする。

途中には、命がけで誰かを助けたり、見下してきたやつをぎゃふんと言わせる展開を入れる。
フォンを使って未知の呪文を獲得するなど、覚醒して敵を倒すこともある。

完結までの流れとして、フォンを通してロイたちのパーティとランナミアの絆が生まれていく。
ロイたちは強くなりながら、フォンを使ってランナミアをサポートしていく。
ロイはランナミアに対して友情のような感情を抱くが、ランナミアはロイに対して恋心を抱くようになる。
ロイとランナミアが再会すると、すぐにはランナミアだとわからなかった。
ランナミアの髪は長く伸びており、年上で綺麗な女性の姿にロイはドキリとする。
ここからはロイとランナミア、キューの三角関係が生まれる。

ラストはランナミアとともに、ダンジョンの最下層へ到達し、ダンジョンの真相を知ることになる。
これまでの冒険は『破滅の災厄』を滅ぼすための序章に過ぎなかった。
誰よりも強くなったと信じていたロイとランナミア、キューであったが、自分たちよりも遥かに強い高ランカーたちが最下層で世界を守っていたことを知る。
高ランカーたちとともに世界を救うため、『破滅の災厄』に立ち向かう。