公爵家に帰ると、僕のウキウキした顔に公爵家の人達が集まってきた。
「今日は何か良いことがあったのか?」
「ガチャコインが手に入ったんです!」
「ほぉ、それで何が手に入ったんだ?」
早速オーブナーは僕に聞いてきた。せっかくだから新しい家族を紹介することにした。
「今日からゴブリンが新しく家族になりました」
鞄の中から勢いよく飛び出すゴブゥ。
「いっ……やああああああ!」
その姿にミリアムは発狂する。使用人達も急いで窓を開けてバタバタとしている。やはりロンリーコンが言ったような反応をみんなしていた。
いきなり嫌われたゴブゥはトボトボと鞄の中に戻っていく。僕はそんなゴブゥを優しく撫でてて慰める。
帰ってくる前にロンリーコンからは、事前に言ってから出すようにと教えられた。だから、事前に言ったのにこのありさまだ。
「あー、薬草食べちゃってるよ」
ゴブゥは悲しみのあまり鞄の中の薬草を食べていた。マリアはゴブゥに対して何も思わないのかあまり気にしてなかった。
むしろ薬草を食べすぎないように、毛玉に薬草を必死に隠している。流石にそれは無理があるだろう。
毛玉から葉がいっぱい生えているように見える。
「あー、そいつがゴブリンなのか」
「昔のパートナーとは別個体だけど、新しい家族です」
僕の言葉に笑いながらゴブゥの頭を撫でている。
「ねぇ、大丈夫なの? あれって……」
オーブナーは自分の手のにおいを嗅いで考えている。やはりゴブゥは臭いのだろうか。
「あー、なんか薬草と同じ匂いがするぞ」
それは薬草と同じところにずっといたからだろうか。僕もゴブゥのにおいを嗅ぐと、確かに薬草と同じ匂いがしていた。
「イチンゴの匂いに戻ることはできるの?」
僕の言葉にゴブゥは頭の上に手を置いて、ピシッと姿勢を正す。しばらくすると、部屋中にイチンゴの甘い匂いが漂う。
どうやら食べた物の匂いを切り替えて出すことができるようだ。
アリミアは何かに気づいたのか、使用人に声をかけると総出でどこかへ行ってしまった。
「また変わった家族が出来たんだな」
「ゴブゥは昔から変わらないよ?」
「あー、まぁみんな変わったやつだもんな」
フェンリルのモススに、コボルトの毛玉。猫のタマにゴブリンのゴブゥ。確かにみんな見た目が異なっているけど、僕の大事な家族に変わりない。
「ねぇ、ゴブゥちゃんはお花も食べるのかしら?」
使用人が戻ってくると、その手には花を持っていた。庭の花を持ってきたのだろうか。
たくさんの花がテーブルに並べられる。
果実や薬草を食べたが、花も食べられるのかはわからない。
「ゴブゥはお花も食べるの?」
ゴブゥは再びさっきのポーズをしていた。このポーズに何か意味があるのだろうか。
「敬礼をしているんだろうな」
オーブナーが言うには敬礼とは絶対的な忠誠の証らしい。僕もゴブゥに敬礼をする。
『ゴブゥ! ゴブゥ!』
ゴブゥは音を出しながら花を食べていく。まるで指示を受けた戦闘員のようだ。
たくさんあった花はすぐにゴブゥの体の中に入っていった。
ひょっとしたらゴブゥは食いしん坊なのかもしれない。
『ゲブゥ! ゲブゥ!』
今もさっきと似た音を出している。
いや、あれは食べすぎたような気がする。
「ゴブゥちゃん、今からお花の匂いになることはできるかしら?」
ゴブゥは敬礼をした。アリミアの言っていることを理解できるのだろう。
「さぁ、どんな匂いに……くさっ!?」
ゴブゥからは花が混ざった、なんとも言えない強い香りを放っていた。花でもちゃんと伝えないとゴブゥにはわからないようだ。
それでも公爵家の人達に受け入れられたようで、僕は嬉しくなった。
「今日は何か良いことがあったのか?」
「ガチャコインが手に入ったんです!」
「ほぉ、それで何が手に入ったんだ?」
早速オーブナーは僕に聞いてきた。せっかくだから新しい家族を紹介することにした。
「今日からゴブリンが新しく家族になりました」
鞄の中から勢いよく飛び出すゴブゥ。
「いっ……やああああああ!」
その姿にミリアムは発狂する。使用人達も急いで窓を開けてバタバタとしている。やはりロンリーコンが言ったような反応をみんなしていた。
いきなり嫌われたゴブゥはトボトボと鞄の中に戻っていく。僕はそんなゴブゥを優しく撫でてて慰める。
帰ってくる前にロンリーコンからは、事前に言ってから出すようにと教えられた。だから、事前に言ったのにこのありさまだ。
「あー、薬草食べちゃってるよ」
ゴブゥは悲しみのあまり鞄の中の薬草を食べていた。マリアはゴブゥに対して何も思わないのかあまり気にしてなかった。
むしろ薬草を食べすぎないように、毛玉に薬草を必死に隠している。流石にそれは無理があるだろう。
毛玉から葉がいっぱい生えているように見える。
「あー、そいつがゴブリンなのか」
「昔のパートナーとは別個体だけど、新しい家族です」
僕の言葉に笑いながらゴブゥの頭を撫でている。
「ねぇ、大丈夫なの? あれって……」
オーブナーは自分の手のにおいを嗅いで考えている。やはりゴブゥは臭いのだろうか。
「あー、なんか薬草と同じ匂いがするぞ」
それは薬草と同じところにずっといたからだろうか。僕もゴブゥのにおいを嗅ぐと、確かに薬草と同じ匂いがしていた。
「イチンゴの匂いに戻ることはできるの?」
僕の言葉にゴブゥは頭の上に手を置いて、ピシッと姿勢を正す。しばらくすると、部屋中にイチンゴの甘い匂いが漂う。
どうやら食べた物の匂いを切り替えて出すことができるようだ。
アリミアは何かに気づいたのか、使用人に声をかけると総出でどこかへ行ってしまった。
「また変わった家族が出来たんだな」
「ゴブゥは昔から変わらないよ?」
「あー、まぁみんな変わったやつだもんな」
フェンリルのモススに、コボルトの毛玉。猫のタマにゴブリンのゴブゥ。確かにみんな見た目が異なっているけど、僕の大事な家族に変わりない。
「ねぇ、ゴブゥちゃんはお花も食べるのかしら?」
使用人が戻ってくると、その手には花を持っていた。庭の花を持ってきたのだろうか。
たくさんの花がテーブルに並べられる。
果実や薬草を食べたが、花も食べられるのかはわからない。
「ゴブゥはお花も食べるの?」
ゴブゥは再びさっきのポーズをしていた。このポーズに何か意味があるのだろうか。
「敬礼をしているんだろうな」
オーブナーが言うには敬礼とは絶対的な忠誠の証らしい。僕もゴブゥに敬礼をする。
『ゴブゥ! ゴブゥ!』
ゴブゥは音を出しながら花を食べていく。まるで指示を受けた戦闘員のようだ。
たくさんあった花はすぐにゴブゥの体の中に入っていった。
ひょっとしたらゴブゥは食いしん坊なのかもしれない。
『ゲブゥ! ゲブゥ!』
今もさっきと似た音を出している。
いや、あれは食べすぎたような気がする。
「ゴブゥちゃん、今からお花の匂いになることはできるかしら?」
ゴブゥは敬礼をした。アリミアの言っていることを理解できるのだろう。
「さぁ、どんな匂いに……くさっ!?」
ゴブゥからは花が混ざった、なんとも言えない強い香りを放っていた。花でもちゃんと伝えないとゴブゥにはわからないようだ。
それでも公爵家の人達に受け入れられたようで、僕は嬉しくなった。