僕はゴブリンに嬉しくて抱きつく。ツルツルする体は前と変わらない。
そしてめちゃくちゃ臭いのも変わらない。
ゴブリンの特徴と言ったらこの臭いだ。少し癖になるようなこの臭いが懐かしく感じる。
「ずっと会いたかったよ!」
もふもふできないため、代わりにスリスリする。いつの間にかモススもSランク冒険者の二人の元へ逃げていた。
「おい、リック大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよ!」
僕がゴブリンと共に近づくと、少しずつ二人は後退していく。そんなにゴブリンは臭いのだろうか。
モススも心配しているのか、目を光らせてこっちを見ている。
単純に僕がテイムしているから、臭いを感じない気もする。
「みんなも見たことあるゴブリンですよ!」
ゴブリンを持ち上げると、二人は走って逃げていく。
ゴブリンってそんなに強い魔物だったのか?
――――――――――――――――――――
[ステータス]
【名前】 なし
【種族】 ゴブリン(カメムシ)
【制限】 無制限
【筋力】 13
【耐久】 35
【敏捷】 76
【魔力】 105
【幸運】 25
【固有スキル】 パーフェクトパフューム
――――――――――――――――――――
突然出てきたステータスを僕は確認していく。
あれ?
名前がついていないってことは、あの時のゴブリンとは違う個体なんだろうか。
「君の名前はゴブゥだけどいいかな?」
名前がなかったため、前のゴブリンと同じ名前をつけることにした。今回のゴブリンは制限がないため、ずっと一緒に入れるのだろう。
ただ、ずっと一緒にいると僕は友達がいなくなりそうだ。
「臭いを消すにはどうしたらいいですか?」
僕は遠くにいる二人に聞くと、口を揃えて答えた。
「そいつはどうにもならない!」
どうやらゴブリンの臭さは体から染み付いているのだろう。困っている僕をゴブゥは優しく撫でてくれた。
ただ、僕の頭も臭くなったようだ。
♢
僕はゴブゥを連れて、マンドラゴラがいるところまで戻った。あそこにある土はすごく柔らかかったため、土を使えば臭いが消えないかと思ったのだ。
土浴って言葉も聞いたことがある。
きっと聞いたことがあるはず……だよね?
「確かにこの辺の土だった――」
『マンマンドラ……』
マンドラゴラは僕に気づいたのか、勝手に土の中からニョキニョキと出てきた。だが、どこか様子が違う。
『ママママ……ドラアアアアアアアアアア!』
大きな声で叫びながら勢いよく走って逃げていく。高速に動く手足が勢いを物語っている。
ちょうどマンドラゴラがいた穴は良さそうな深さだ。あとは横に少しずつ掘ればゴブゥは入れそうだ。
「よいしょ! よいしょ!」
土を掘ったところにゴブゥを入れる。土の中は冷んやりしているのか、少し寒そうにしていていた。
しばらく土をかけたりして、土浴の時間を楽しむ。
僕の手は温かいのか、ゴブゥはずっとスリスリしていた。
そのせいか僕の手はさらに臭くなってしまった。
土浴が終わり臭いが取れたのか確認する。
これで取れなければ違う方法を探さないといけないだろう。
「くんくん……くちゃ!?」
どうやらまだまだゴブゥの臭いは取れてないようだ。
そしてめちゃくちゃ臭いのも変わらない。
ゴブリンの特徴と言ったらこの臭いだ。少し癖になるようなこの臭いが懐かしく感じる。
「ずっと会いたかったよ!」
もふもふできないため、代わりにスリスリする。いつの間にかモススもSランク冒険者の二人の元へ逃げていた。
「おい、リック大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよ!」
僕がゴブリンと共に近づくと、少しずつ二人は後退していく。そんなにゴブリンは臭いのだろうか。
モススも心配しているのか、目を光らせてこっちを見ている。
単純に僕がテイムしているから、臭いを感じない気もする。
「みんなも見たことあるゴブリンですよ!」
ゴブリンを持ち上げると、二人は走って逃げていく。
ゴブリンってそんなに強い魔物だったのか?
――――――――――――――――――――
[ステータス]
【名前】 なし
【種族】 ゴブリン(カメムシ)
【制限】 無制限
【筋力】 13
【耐久】 35
【敏捷】 76
【魔力】 105
【幸運】 25
【固有スキル】 パーフェクトパフューム
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突然出てきたステータスを僕は確認していく。
あれ?
名前がついていないってことは、あの時のゴブリンとは違う個体なんだろうか。
「君の名前はゴブゥだけどいいかな?」
名前がなかったため、前のゴブリンと同じ名前をつけることにした。今回のゴブリンは制限がないため、ずっと一緒に入れるのだろう。
ただ、ずっと一緒にいると僕は友達がいなくなりそうだ。
「臭いを消すにはどうしたらいいですか?」
僕は遠くにいる二人に聞くと、口を揃えて答えた。
「そいつはどうにもならない!」
どうやらゴブリンの臭さは体から染み付いているのだろう。困っている僕をゴブゥは優しく撫でてくれた。
ただ、僕の頭も臭くなったようだ。
♢
僕はゴブゥを連れて、マンドラゴラがいるところまで戻った。あそこにある土はすごく柔らかかったため、土を使えば臭いが消えないかと思ったのだ。
土浴って言葉も聞いたことがある。
きっと聞いたことがあるはず……だよね?
「確かにこの辺の土だった――」
『マンマンドラ……』
マンドラゴラは僕に気づいたのか、勝手に土の中からニョキニョキと出てきた。だが、どこか様子が違う。
『ママママ……ドラアアアアアアアアアア!』
大きな声で叫びながら勢いよく走って逃げていく。高速に動く手足が勢いを物語っている。
ちょうどマンドラゴラがいた穴は良さそうな深さだ。あとは横に少しずつ掘ればゴブゥは入れそうだ。
「よいしょ! よいしょ!」
土を掘ったところにゴブゥを入れる。土の中は冷んやりしているのか、少し寒そうにしていていた。
しばらく土をかけたりして、土浴の時間を楽しむ。
僕の手は温かいのか、ゴブゥはずっとスリスリしていた。
そのせいか僕の手はさらに臭くなってしまった。
土浴が終わり臭いが取れたのか確認する。
これで取れなければ違う方法を探さないといけないだろう。
「くんくん……くちゃ!?」
どうやらまだまだゴブゥの臭いは取れてないようだ。