僕は森に入ると早速薬草を探す。今日も薬草は一段と輝いている。
「おっ、なんか今日の薬草は元気そうだな」
僕は薬草を撫でると、なぜかピーンっと元気になっている気がする。さっきまで枯れていた薬草も、ニョキニョキとしていた。
まるで生きているようだ。
「これで薬草は最後かな!」
たくさん採取した薬草を鞄に入れると、僕は来た道を戻る。
「バウッ!?」
どこかに動物がいるのだろう。鳴き声がする方に向かっていく。
「おい、そっちは逆だぞ!」
近くから聞こえているはずだが、探しても声の主は見つからない。その代わりに見たこともないほど光る薬草を見つけた。
薬草がニョキニョキと動いている。
僕は薬草を引き抜くと薬草と目が合う。
いや、薬草と目が合うことなんて生まれて初めてだ。
『オレハマンドラ! マンマンマンドラ! マンドラゴラ!』
薬草が陽気な声で歌っていた。声の高さは少し高めだが、さっきの鳴き声はこの薬草から聞こえていたのだろうか。
そもそも話す薬草はするのか?
目の前にいるってことは話すのだろう。
「オレハリック! リクリクリック! タダノリック!」
とりあえず薬草に合わせて歌ってみた。薬草は僕の手から飛び降りると、手を上げて左右に揺れている。
『オマエハリック! オレハマンドラ!』
どうやら薬草は会話ができるようだ。
僕も両手を上にあげて奇妙な踊りをマネする。
「ヨオヨオマンドラゴラ! モフモフモフモフサセテクレ!」
『オウオウオレノシリハモフモフダ!』
お尻と思う部分を突き出してきた。マンドラゴラの体は基本的にツルツルとしており、体の途中にふわふわした部分がある。きっとそこがお尻になるのだろう。
「デハデハ! デハデハ! シツレイシマス!」
マンドラゴラのお尻にそっと触れると、綿毛のようにふわふわとしていた。
『ああん!?』
突然、マンドラゴラから甲高い声が聞こえてきた。僕は驚いて手を止めた。
「痛かった?」
『オウオウモットヤレ! ハゲシクモットヤレ!』
どうやら気持ちよかったのだろう。マンドラゴラはもっと、もふもふして欲しいっと言っていた。
「おりゃおりゃ!」
大きく手を動かすとマンドラゴラは高い声で叫ぶ。
『あああん!? 昇天しちゃうよぉー!』
マンドラゴラの体から光が放たれる。あまりの眩しさに自然と目が閉じてしまう。
「おい、なんかあいつ気に食わねー!」
「おい、ショタッコン待て!」
声がする方へ振り返ると、木の影に隠れたロンリーコンとショタッコンがいた。
「お二人とも依頼を受けにきたんですか?」
「ああ、そうだな」
二人とも依頼を受けに森に来ていたところで、僕を見つけたらしい。急な明るさに木に隠れて、光が収まるのを待っていた。
「そういえば、リックは何と話していたんだ?」
「あー、確かマンドラゴラって薬草が言っていたよ」
「マンドラゴラ!?」
「マンドラゴラってあのマンドラゴラか!?」
どうやらマンドラゴラは珍しい魔物らしい。薬草に擬態した魔物で、引っこ抜いた瞬間に声を発して気絶させる凶暴な魔物と言われている。
僕にとっては陽気で歌とダンスをしている薬草にしか見えなかった。
たしかに最後はおかしかったが、もふもふされて気持ちよかったのだろう。
薬草にももふもふする部分があることを僕は知った。
「おっ、なんか今日の薬草は元気そうだな」
僕は薬草を撫でると、なぜかピーンっと元気になっている気がする。さっきまで枯れていた薬草も、ニョキニョキとしていた。
まるで生きているようだ。
「これで薬草は最後かな!」
たくさん採取した薬草を鞄に入れると、僕は来た道を戻る。
「バウッ!?」
どこかに動物がいるのだろう。鳴き声がする方に向かっていく。
「おい、そっちは逆だぞ!」
近くから聞こえているはずだが、探しても声の主は見つからない。その代わりに見たこともないほど光る薬草を見つけた。
薬草がニョキニョキと動いている。
僕は薬草を引き抜くと薬草と目が合う。
いや、薬草と目が合うことなんて生まれて初めてだ。
『オレハマンドラ! マンマンマンドラ! マンドラゴラ!』
薬草が陽気な声で歌っていた。声の高さは少し高めだが、さっきの鳴き声はこの薬草から聞こえていたのだろうか。
そもそも話す薬草はするのか?
目の前にいるってことは話すのだろう。
「オレハリック! リクリクリック! タダノリック!」
とりあえず薬草に合わせて歌ってみた。薬草は僕の手から飛び降りると、手を上げて左右に揺れている。
『オマエハリック! オレハマンドラ!』
どうやら薬草は会話ができるようだ。
僕も両手を上にあげて奇妙な踊りをマネする。
「ヨオヨオマンドラゴラ! モフモフモフモフサセテクレ!」
『オウオウオレノシリハモフモフダ!』
お尻と思う部分を突き出してきた。マンドラゴラの体は基本的にツルツルとしており、体の途中にふわふわした部分がある。きっとそこがお尻になるのだろう。
「デハデハ! デハデハ! シツレイシマス!」
マンドラゴラのお尻にそっと触れると、綿毛のようにふわふわとしていた。
『ああん!?』
突然、マンドラゴラから甲高い声が聞こえてきた。僕は驚いて手を止めた。
「痛かった?」
『オウオウモットヤレ! ハゲシクモットヤレ!』
どうやら気持ちよかったのだろう。マンドラゴラはもっと、もふもふして欲しいっと言っていた。
「おりゃおりゃ!」
大きく手を動かすとマンドラゴラは高い声で叫ぶ。
『あああん!? 昇天しちゃうよぉー!』
マンドラゴラの体から光が放たれる。あまりの眩しさに自然と目が閉じてしまう。
「おい、なんかあいつ気に食わねー!」
「おい、ショタッコン待て!」
声がする方へ振り返ると、木の影に隠れたロンリーコンとショタッコンがいた。
「お二人とも依頼を受けにきたんですか?」
「ああ、そうだな」
二人とも依頼を受けに森に来ていたところで、僕を見つけたらしい。急な明るさに木に隠れて、光が収まるのを待っていた。
「そういえば、リックは何と話していたんだ?」
「あー、確かマンドラゴラって薬草が言っていたよ」
「マンドラゴラ!?」
「マンドラゴラってあのマンドラゴラか!?」
どうやらマンドラゴラは珍しい魔物らしい。薬草に擬態した魔物で、引っこ抜いた瞬間に声を発して気絶させる凶暴な魔物と言われている。
僕にとっては陽気で歌とダンスをしている薬草にしか見えなかった。
たしかに最後はおかしかったが、もふもふされて気持ちよかったのだろう。
薬草にももふもふする部分があることを僕は知った。