======== この物語はあくまでもフィクションです =========
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==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
==エマージェンシーガールズとは、女性だけのEITO本部の精鋭部隊である。==
==EITOエンジェルズとは、EITOの後方支援部隊である。==========
午後6時半。筒井のマンション。
「また、始まるのね。新しい敵が来て。」と新里が言った。
「恐いわって言わないのか?」「言って欲しいの?3000円に負けとくわ。」
「えー、恐い!!!!!!!」
「隆昭。夕食いいから、早く抱いて。」
筒井は分かっていた。妻のあやめは単純に性欲が強いのではない。
誰にも好評していないが、あやめは、『妊娠しにくい体質』なのだ。
詳しい事は、筒井自身も知らない。
『落としのプロ』として名を馳せるオンナ警視の弱点は、実は秘したオンナの部分だ。
同期の筒井と付き合ってはいたが、筒井は『修行』の為、色んな部署を経験してきた。
テロ対策の組織がやがて必要になると考えた、副総監と久保田管理官しか知らないことだった。
長い間、あやめは筒井が自分を避けていると誤解していた。
また、大学時代、筒井が大文字伝子と付き合っていたことも知っていて、本気で自分に向かい合わないのだ、と思っていた。
だが、歯車が合わないのではないことは、警視庁にテロ対策準備室からテロ対策室に格上げされ、非常任勤務を命じられた後で、先輩の渡辺警視(久保田警視)から極秘任務を続けていた筒井のことを報された。筒井がEITOに入って、名目上、大文字伝子の部下になることもショックだった。
やがて、何時までも恋愛関係のままでは良く無い、と副総監から諭され、正式に籍を入れた。
だが、『子供を産めない体』であるコンプレックスは、何時までも晴れなかった。
そんなある日、あやめは、大文字伝子が家庭を犠牲にしていることを知った。
夫である高遠学とは、事実婚生活を経て結婚、本来の翻訳家としての執筆を抑え、EITOの隊長を勤める大文字伝子。疑似告別式をし、死んだことにしたこともあった。出産直後も働いている。そして、敵に気取られないように、池上病院に息子を匿って貰っている。小学校に上がる迄は一緒に暮らせない。そこまで自己犠牲を払っているからこそ、隊員達は全幅の信頼の下、伝子に従っている。
出産休暇も育児休暇も取っていないのだ。
あやめは公務員。伝子は一般人なのに。
あやめは、有るとき、胸の内を明かした。
「ゼロ%じゃない、って先生は言ったんだろ?なら、いいじゃないか。世の中には子宝に恵まれないままの夫婦もあれば、突然コウノトリが来た例もある。いざとなれば、里子でもいいじゃないか。仕事を続けるのも辞めるのも、あやめが決めろ。俺は口出ししない。大文字伝子と別れたのはな、俺への愛情より高遠への愛情の方が大きいと知ったからだ。今は、お互い『おとなの付き合い』をしている。敵に向かう『仲間』としてな。」
「隆昭。もう愚痴は言わない。でも、私、性欲が強いの。求めたら、私の好きなだけ愛して。」
「喜んでー。」「もう。居酒屋じゃないんだから。」
闘いの前夜。2人は今一度、自分達の愛情を確かめ会った。
午後11時。警視庁。テロ対策室。
「何?」
夜遅く、警視庁宛のメールを見た、あやめは関係各位に連絡をした。
文面は、
『きんおうかんしゃの日に赤門に濃い。午前11時でいい。』
だった。
午後11時。EITO東京本部。宿直室。
当直だった、なぎさは、関係各位に連絡をした。
翌日。午前9時。EITO東京本部。会議室。
「東大のイベントは、11月22日から24日の『駒場祭』があります。」と草薙が言った。
「ど真ん中じゃないか。」と、理事官は憤慨した。
「都知事に連絡して、本日の分の中止を東大に指示、マスコミを通じて広報から中止を衆知するように、お願いしました。理由は、『爆破予告』があったことにして。」
「都知事も、大文字君のお願いならいやとは言わないか。緊急だから、助かる。」
理事官の言葉を受けて、「中止を知らない一般人の為、警備会社と警邏、それにSATで対応します。」と、夏目警視正が言った。
「では、皆、『遅刻厳禁』だ。向かってくれ。なぎさ、多分白兵戦になるだろうが、武器もフル装備で持って行け。」
「了解しました。」と、なぎさが応えた。
「おねえさま。筒井君が、直行で合流するそうです。」と、あつこが言った。
「了解した。原田。今回は入念に監視カメラを調べろ。民間のカメラも疑ってかかれ。」
「了解しました。」
「アンバサダー。山並からメールです。東大弥生キャンパス付近、農学部グラウンドの近くで怪しい人物を発見したそうです。今朝7時半です。写真が添付されています。」
草薙の言葉に、「下見か、あるいは・・・草薙。夏目リサーチに写真を送っておいてくれ。」と夏目が言い、「バトルの場所だな。よし、出発!!」と、伝子は言った。
そして、初戦は始まった。
―つづくー
※今回の登場人物(順不同)
大文字伝子(だいもんじでんこ)・・・主人公。翻訳家。DDリーダー。EITOではアンバサダーまたは行動隊長と呼ばれている。。
大文字[高遠]学・・・伝子の、大学翻訳部の3年後輩。伝子の婿養子。小説家。EITOのアナザー・インテリジェンスと呼ばれている。
橘なぎさ一等陸佐・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「一佐」または副隊長と呼ばれている。EITO副隊長。ロバートと婚約してから、姓を戻している。
久保田[渡辺]あつこ警視・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「警視」と呼ばれている。EITO副隊長。
愛宕[白藤]みちる・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。あつこと警察学校同期。警視庁丸髷署からのEITO出向。警部補。
斉藤長一朗理事官・・・EITO司令官。EITO創設者。
夏目房之助警視正・・・EITO東京本部副司令官。
草薙あきら・・・EITOの警察官チーム。特別事務官。ホワイトハッカーの異名を持つ。
渡伸也一曹・・・空自からのEITO出向。GPSほか自衛隊のシステム担当。
中島[増田]はるか3等海尉・・・海自からのEITO出向。副隊長補佐。見合いしたMAITOの中島と事実婚をしていたが結婚した。
馬場[金森]和子二尉・・・空自からのEITO出向。副隊長補佐。
高木[日向]さやか一佐・・・空自からのEITO出向。
高崎[馬越]友理奈二曹・・・空自からのEITO出向。
大町恵津子一曹・・・陸自からのEITO出向。
田坂ちえみ一曹・・・陸自からのEITO出向。
浜田なお三曹・・・空自からのEITO出向。
稲森花純一曹・・・海自からのEITO出向。
安藤詩三曹・・・海自からのEITO出向。
愛川静音(しずね)・・・ある事件で、伝子に炎の中から救われる。EITOに就職。
青山[江南]美由紀・・・、元警視庁警察犬チーム班長。警部補。警視庁からEITOに出向。
伊知地満子一曹・・空自からのEITO出向。ブーメランが得意。伝子の影武者担当。
葉月玲奈二曹・・・海自からのEITO出向。
越後網子二曹・・・陸自からのEITO出向。
小坂雅巡査・・・元高速エリア署勤務。警視庁から出向。
下條梅子巡査・・・元高島署勤務。警視庁から出向。
高坂[飯星]満里奈・・・元陸自看護官。EITOに就職。
財前直巳一曹・・・財前一郎の姪。空自からのEITO出向。
仁礼らいむ一曹・・・仁礼海将の大姪。海自からのEITO出向。
七尾伶子・・・警視庁からEITO出向の巡査部長。
大空真由美二等空尉・・・空自からのEITO出向。
高木貢一曹・・・陸自からのEITO出向。剣道が得意。EITOガーディアンズ。
青山たかし・・・元丸髷署刑事。EITOに就職。EITOガーディアンズ。
馬場力(ちから)3等空佐・・・空自からのEITO出向。EITOガーディアンズ。
井関五郎・・・鑑識の井関の息子。EITOの爆発物処理担当。EITOガーディアンズ。
筒井隆昭・・・伝子の大学時代の同級生。警視庁警部。警視庁テロ対策室からのEITO出向。EITOガーディアンズ。
新庄珠恵・・・元結城たまき警部。結婚と、『身バレ』の可能性から、名字だけでなく、下の名前も改名。警視庁は退職して、EITOに再就職。
河野事務官・・・警視庁からのEITO出向。
原田正三・・・元新宿署刑事。警視庁警部。警視庁からEITO出向。
筒井[新里]あやめ・・・警視庁テロ対策室勤務の警視。同期の筒井と結婚した。

