======== この物語はあくまでもフィクションです =========
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==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
==エマージェンシーガールズとは、女性だけのEITO本部の精鋭部隊である。==
==EITOエンジェルズとは、EITOの後方支援部隊である。==========
午後1時。EITO東京本部。会議室。
理事官は、昨日に引き続き、リモート記者会見をしている。
マルチディスプレイに、新しい敵の挑戦の文字が並んでいる。
『挨拶代わりに、諸君らが嫌がっている記者を使って、処刑』の方法を見せてやったぞ。その内、お歳暮を贈ってやるよ、警察の諸君、EITOの諸君。 ブルー・メデューサ』
「中津君達は、『伊豆旅行』という名目で、元濱口警部補の親族が荼毘にした墓の、墓参りに行っていたが、引き返したそうだ。警察は、表だって動けないからな。」と、夏目警視正は言った。
「大文字。濱口警部補は、独自で『潜入捜査』をしていたようだ。」
「ミイラ取りがミイラになったと言うより、薬で身動きできなくなったか。」
「そんなとこだな。」と、筒井は伝子に頷いた。
「じゃ、筒井君、親族が狙われた『枝』の件は・・・ブルー・、メデューサが?」と、あつこが尋ねると、「かもな。」と、筒井は短く応えた。
「酷い。」みちるは、ハンカチを握りしめた。
「パラ・リヴァイアサン、いや、濱口さんは、覚悟していたんでしょうね。」と、青山 が言い、「絶対、カタキを討ち取って・・・。と、馬場が力んだ。
「まだ、始まってないぞ、馬場。だが、いつか、この敵を倒せば弔いになる。」と、なぎさが言った。
「アンバサダー。多分、2便があるでしょう。バトルの日時も場所も書いていない。例の、吊された記者、白いペンキが全身塗られていたそうです。石の代わりでしょう。」と、草薙が発言した。
「あの記者は那珂国派だ。いつも市橋総理の悪口を書いている。何か、スパイしていて消されたのかも知れないな。夏目リサーチに調べるように言ってある。」と、夏目は言った。
「取り敢えずは、敵の動きがあるまで訓練だが、今日の午後は休め。」と伝子が言うと、「健康診断の者以外な。」と、須藤が言いながら入って来た。
「今回は、あまり間を置いていない。何か訳ありかもな。」
午後4時。伝子のマンション。
珍しく、DDメンバーがLinen会議をしていた。
「お帰り。今、皆と・・・。」
ディスプレイから振り返った高遠が話そうとしたのを制し、伝子は正座した。
「柊には、残酷な再会だった。理事官は休暇を与えた。大町と結城には相談してきたら幾らでも話せと言ってある。濱口警部補は、マトリの潜入捜査官だったらしい、と筒井が確認してきた。これは推測だが、潜入捜査の途中でダーク・レインボウと接触、薬を打たれて仲間に引きずりこまれた。身内を盾にされ、言うがままになった。」
「先輩。やっぱり文字とかだけじゃ人物は分からないんですね。」と、依田がしんみり言った。
物部が、「柊隊員は狙われないのか?大文字。」と尋ねた。
「公安が張り付いている。濱口警部補の親族は、伊豆で葬儀を行う。念の為、『慰安旅行』という名目で中津興信所が張り込みに行った。ヨーダのホテルの系列のホテルに協力して貰って。柊には、今はどこにも出掛けるな、と言ってある。当面の食料等は、くるみのスーパーから運ばせた。取り敢えずは、敵の2便、を待ってバトルに臨むまでだ。私のカンだが、レディー・メデューサは、アナグラムを使わない気がする。」
「直球勝負ですね、先輩。」と服部が言い、「那珂国人の女幹部かも。と南原が言った。
「そうですね、今まで『幹』は日本人男性だったけど、必ずそのパターンとは限らない。」と、山城が言った。
「高遠。アナグラムって、時間稼ぎの意味もあったんだろう?」と福本が尋ねると、「ああ、もし解けなかったら、こんなことも分からないのか?ってコケにした上で答を言ってきただろう。幸か不幸か、そのパターンは結局無かったが。」と、高遠が応えた。
珍しく、綾子が背後から伝子と高遠にお茶を出してきた。
「今度の敵のことは分からないけど、柊さんのショックは大きいと思うわ。そうだ、ひかる君のお母さんの店でバッグでも買ってあげたら?伝子。」
「クソババアもたまには、いいこと言うな。そうしよう。」
「また。クソが余計なのよ。おさむにとってはババアだけど。」
一同は笑った。
「じゃ、そろそろお開きにするか。諸君もパートナーを大事にな。」
物部の号令で、Linenの画面が一斉に消えた。
「久しぶりに、『手巻き寿司』にしない?もう仕込み始めているけど。」と、台所から藤井が声をかけた。
時は、永遠に止まる訳ではない。また、新しい『試練』が始まるのだ、と高遠は反芻しながら、藤井の元に行った。
午後6時半。筒井のマンション。
「また、始まるのね。新しい敵が来て。」と新里が言った。
「恐いわって言わないのか?」「言って欲しいの?3000円に負けとくわ。」
「えー、恐い!!!!!!!」
―完―
※今回の登場人物(順不同)
大文字伝子(だいもんじでんこ)・・・主人公。翻訳家。DDリーダー。EITOではアンバサダーまたは行動隊長と呼ばれている。。
大文字[高遠]学・・・伝子の、大学翻訳部の3年後輩。伝子の婿養子。小説家。EITOのアナザー・インテリジェンスと呼ばれている。
橘なぎさ一等陸佐・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「一佐」または副隊長と呼ばれている。EITO副隊長。ロバートと婚約してから、姓を戻している。
久保田[渡辺]あつこ警視・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「警視」と呼ばれている。EITO副隊長。
愛宕[白藤]みちる・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。あつこと警察学校同期。警視庁丸髷署からのEITO出向。警部補。
斉藤長一朗理事官・・・EITO司令官。EITO創設者。
夏目房之助警視正・・・EITO東京本部副司令官。
草薙あきら・・・EITOの警察官チーム。特別事務官。ホワイトハッカーの異名を持つ。
渡伸也一曹・・・空自からのEITO出向。GPSほか自衛隊のシステム担当。
中島[増田]はるか3等海尉・・・海自からのEITO出向。副隊長補佐。見合いしたMAITOの中島と事実婚をしていたが結婚した。
馬場[金森]和子二尉・・・空自からのEITO出向。副隊長補佐。
高木[日向]さやか一佐・・・空自からのEITO出向。
高崎[馬越]友理奈二曹・・・空自からのEITO出向。
大町恵津子一曹・・・陸自からのEITO出向。
田坂ちえみ一曹・・・陸自からのEITO出向。
浜田なお三曹・・・空自からのEITO出向。
稲森花純一曹・・・海自からのEITO出向。
安藤詩三曹・・・海自からのEITO出向。
愛川静音(しずね)・・・ある事件で、伝子に炎の中から救われる。EITOに就職。
青山[江南]美由紀・・・、元警視庁警察犬チーム班長。警部補。警視庁からEITOに出向。
伊知地満子一曹・・空自からのEITO出向。ブーメランが得意。伝子の影武者担当。
葉月玲奈二曹・・・海自からのEITO出向。
越後網子二曹・・・陸自からのEITO出向。
小坂雅巡査・・・元高速エリア署勤務。警視庁から出向。
下條梅子巡査・・・元高島署勤務。警視庁から出向。
高坂[飯星]満里奈・・・元陸自看護官。EITOに就職。
財前直巳一曹・・・財前一郎の姪。空自からのEITO出向。
仁礼らいむ一曹・・・仁礼海将の大姪。海自からのEITO出向。
七尾伶子・・・警視庁からEITO出向の巡査部長。
大空真由美二等空尉・・・空自からのEITO出向。
高木貢一曹・・・陸自からのEITO出向。剣道が得意。EITOガーディアンズ。
青山たかし・・・元丸髷署刑事。EITOに就職。EITOガーディアンズ。
馬場力(ちから)3等空佐・・・空自からのEITO出向。EITOガーディアンズ。
井関五郎・・・鑑識の井関の息子。EITOの爆発物処理担当。EITOガーディアンズ。
筒井隆昭・・・伝子の大学時代の同級生。警視庁警部。警視庁テロ対策室からのEITO出向。EITOガーディアンズ。
新庄珠恵・・・元結城たまき警部。結婚と、『身バレ』の可能性から、名字だけでなく、下の名前も改名。警視庁は退職して、EITOに再就職。
河野事務官・・・警視庁からのEITO出向。
原田正三・・・元新宿署刑事。警視庁警部。警視庁からEITO出向。
藤井康子・・・伝子マンションの区切り隣に住む。元料理教室経営者。
大文字綾子・・・伝子の母。介護士。
物部一朗太・・・伝子の大学翻訳部同輩。喫茶店アテロゴ経営。実質的にDDメンバーえお仕切っている。
依田俊介・・・伝子の大学翻訳部後輩。元宅配便ドライバー。今は、やすらぎほのかホテル東京支配人。
福本英二・・・伝子の大学翻訳部後輩。プロ劇団退団後、アマチュア劇団を主宰しながら、建築事務所に勤めている。
南原龍之介・・・伝子の高校のコーラス部の後輩。高校の国語教師をしていたが、今は妻と学習塾を経営している。
山城順・・・伝子の中学の書道部後輩。愛宕と同窓生。今は、海自の非常勤職員をしている。
服部源一郎・・・南原と同様、伝子の高校のコーラス部後輩。シンガーソングライターだが、今は音楽塾を開いている。
筒井[新里]あやめ・・・警視庁テロ対策室勤務の警視。同期の筒井と結婚した。

