■物語の世界観:
冒険者ギルドがあり、冒険者たちは依頼をこなしている。パーティを結成してダンジョンに挑んだり、剣や魔法で魔物に立ち向かっていた。
聖獣と呼ばれる特殊な魔物もおり、突出した強さを持っている。聖獣はドラゴン以上の知性と魔力があり、討伐は困難であるが、聖獣の希少部位は高額で取引されることもある。特に黄金の眼球は国宝級の品であった。
世界は数十もの国家で構成されており、その中でもレスイース王国は特に繁栄している。高い壁に囲まれた王都は数百年の間、隣国に攻められることもなく平和な都市だった。
主人公が暮らすのはレスイース王国の王都からやや離れた中規模の都市である。
主人公は回復役として、あるパーティのメンバーとして働いていた。
通常の回復魔法は詠唱しながら患部に手をかざし、神々しい光とともに徐々に傷が塞がっていく。
ところが主人公は無詠唱&即時回復を可能としていた。これは女神の加護による主人公だけの特性である。

◆主人公:シリウス・ラヴァン。16歳男性。回復魔法の使い手。
女神アレスフィアの加護により、瞬時に回復させてしまう能力を持つ。
弱いものや傷を負っているものを見ると、回復させずにはいられなくなり、こっそり回復させてしまうことも。
主人公が子供の頃、動物ばかりを癒やしていたのを見た女神はシリウスに加護を与えた。
女神は「将来、聖獣が困っていたら助けてあげてね」と言葉をかけていた。女神アレスフィアは聖獣を下僕(ペット)とすることもあるため。

◆聖獣:グラネス(俗称:銀の聖獣)性別はメス
聖獣は複数いるが、グラネスは突出した強さをもつ。
通常状態では全身が硬い銀色の毛で覆われている。巨大化した狼のような風貌で、角はなく、尖った耳があり、四足歩行で長い三本の尾を持つ。大きさは四階建ての建物に相当する。眼球は黄金色をしており、人間の頭部ほどもある。黄金の眼球は魔法アイテムとしての希少価値があるため冒険者から狙われることもあるが、グラネスは一国の軍隊でも手を焼くほどの強さ。
グラネスは魔法により、子犬のように小さくなることも可能。
人化も可能で、人化の際は茶色の長い髪を持つ大人の女性となる。ただし、毛量が多いのが難点。
幼女への人化も可能だが、魔力の消費が膨大なので、大人の女性になることが多い。
人間を憎んでおり、人間に対する言葉遣いが悪い。
シリウスに命を助けられたため、彼にだけは態度がころっと変わる。

◆ヒロイン:ラフィーア・モード・レスイース。レスイース王国の第一王女。15歳。
可愛いものに目がない。特に小さな動物が大好き。
本人の可愛さも王国中に広まっており、王国民でラフィーアの顔を知らない者はいない。シリウスも彼女に一目惚れしており、密かに慕っている。
外見だけでちやほやされてきた経験から、男性に対して嫌悪感を抱いている面もある。
同性同士でいるほうが気が休まるため、男性を遠ざけてきた。
シリウスには目もくれなかったのだが、命を救われたことをきっかけにシリウスを意識するようになる。
だが、ラフィーア自身はなぜシリウスを意識しているのかがわからないでいる。
シリウスを前にすると、なぜか赤面して鼓動が早くなってしまい、一生懸命にごまかそうとする。
ラフィーアはグラネスの毒霧に冒されており、定期的に解毒剤を接種する必要がある。
解毒剤はグラネスからシリウスが口移しで受け取っていた。解毒剤を飲むためには、定期的にシリウスとの口づけが必要となる。