君という夢を描いて

 自室に彼女を連れ込んだ挙げ句、一夜をともにするなんて。今までの俺には想像もつかなかった。

 いつか逸生が言っていたことが現実になりつつある。こうやって今よりもっと味を占めるようになるのだろうか。
 逸生には一人暮らしに対する不純な動機しかないと思っていたが、意外と真っ当な願望なのかもしれないと今になって思い直す。己のしでかしたことへの正当化と言えばそうなのだが。

 俺は、いかに狭い世界で生きてきたのだろうと思い知る。


「ん……」

 梨歩が寝返りを打ちながら薄目を開ける。
「涼ちゃん……」
 寝ぼけ眼で梨歩は上半身を起こした。

「!!」

「どうしたの? 涼ちゃん」
 俺は咄嗟にブランケットで梨歩の身体を覆う。

「え、何?」
「いいから、とりあえず……何か着て」

 目のやり場に困った俺は、梨歩に背を向けるように立ち上がる。

「ぶっ!!」

 突如梨歩が噴き出した。

「あっはははは! どの口が言ってんの、涼ちゃん」
「え?」
「ねえ、それ素(す)? 狙ったわけじゃないよね?」
 ヒイヒイ引き笑いをしながら梨歩は続ける。

「まッ……マジでウケるんだけど。涼ちゃんこそ、パンツ穿いたら? ああ、ヤバい! 面白すぎて笑い死にしそう!」

「うげっ!!」

 不覚だった。
 やけに風を肌に感じると思ったら……そういうことか。

「もうダメ、ギブギブ! これ以上あたしの腹筋いじめないで! あっははは……!」

 そこまで笑うところだろうか、と内心思ったが、とりあえず俺はブツを探す。

「どこだ……?」