私は小さい時から自分の意見を言うのが苦手です。やりたいこと、欲しいもの、見たいもの、伝えたいことなど否定されるのが怖くて、嫌われるのが怖くて、ただ、相手に従うことしかできません。親や親戚からはよく言うことを素直に聞くいい子、物欲がない子と言われます。でも、それは本当の私じゃない。本当の私は、素直に言うこと聞けるいい子じゃないし、欲しい物だって沢山あります。やりたいことだって沢山あります。親や親戚にだって嫌われるのが怖い。嫌われてる人を見たことがあるから。自分もそうなるのが怖いんです。
学校でもそうです。嫌われるのが怖い。委員会や係を決める時、やりたいものがあったとしても誰をいない所に手を挙げます。同じタイミングで手を挙げる人がいないことを祈りながら。そして、誰も手を挙げない雰囲気も嫌いです。だから、私はだいたい学級委員と配膳台係をやらされます。自分から手を挙げたけどやりたくないことをやります。でも、それでその場が雰囲気良くやり過ごせるなら、それでいいんです。自分が我慢すればそれで終わるんだから。
でも、こんなに我慢したって悪口、陰口は言われます。いい子ぶってる、ウザい、キモい、ブスのくせに、頭どうかしてる、消えちゃえばいいのに。みんなから好かれてる人なんていない。悪口言われたことない人なんていない。そんなのは分かっているんです。なのにこの言葉たちに私はいつも傷つけられてしまいます。学校に行きたくない。だけどそんなこと誰にも言えない。普通じゃないと思われるから。普通じゃないと嫌われるから。
普通って言うのは、平日は朝ちゃんと起きて、朝ごはんを食べて、学校に行って、ちゃんと授業を受けて、それなりに友達と話して、部活動をして、友達と帰ってきて、塾に行って勉強して、帰ってきてお風呂に入って、夕飯を誰かと一緒に食べて、宿題をして、寝る。休日は、朝ちゃんと起きて、部活動に行って、帰ってきて、友達とお昼ご飯を食べて、プリクラを撮って、それをストーリーにあげて、帰ってきて、家族と夕飯を食べて、お風呂に入って、友達と電話しながら勉強して、寝落ちする。そんなものが私の頭には思い浮かびます。それが俗に言う今どきの女子だと思います。でも、それらは全部私にとってとても難しいことです。だけど、頑張ってその普通の女の子を演じようとしている。この辛さをわかってくれる人にわたしはまだ出会ったことがありません。家は喧嘩ばかりで学校では悪口言われて、表面上の友達しかいない。そんな私が普通の女の子を演じるのはとても苦痛なんです。
でも、私はよく普通の女の子って感じだよねって言われます。それは嬉しいこと。そう言い聞かせるけど、心の奥底では私は普通の女の子なんかじゃない、そう思っています。普通の女の子は演じてるだけで、私は欲しいものも個性もやりたいことも言いたいこともたくさんある1人の人間です。私が考えるこの1人の人間というものは普通ではないのでしょうか。普通が分かりません。
私が言いたいとこを言える日は来るのでしょうか。