「そうみたい。なんかやりたいことあるからそれについて勉強したいって言ってたな」


「ふーん」



メッセージを遡りながら遥陽さんの言っていたことを思い出す。


遥陽さんとデートしてから、よく電話をするようになった。くだらない話を何時間もした。そのおかげで、遥陽さんのことをよく知ることが出来て嬉しい。



「ふたりがいるとなんか将来のこと勝手に考えちゃうよね〜」



机の向かい側に座っていた紗夜にいる?と今朝コンビニで買ってきたらしいお菓子を渡された。


私はありがたくそれを受け取り、口の中に放り込む。紗夜にもらったお菓子は1口チョコだった。甘い香りが口いっぱいに広がり、幸せな気分になる。



「はぁ……私もチョコみたいな甘い恋したい〜」


「なんだ、それ」



反射的に出た言葉を紗夜は笑いながら突っ込む。


遥陽さんと恋人みたいな関係になれないかなと思ったのは私だけの秘密。