4月。
桜の花びらがふわふわと舞い落ちる季節。ようやく気温も過ごしやすくなってきた。
私は、ドキドキしながら学校の校舎に貼られてある“クラス表”を見ていた。
「ね、ねぇ……初優、名前あった?」
「まだ……紗夜、先に見つけないでよね?たとえ別のクラスになっても友達だから……」
「あ、あった!初優、あったよ!一緒のクラスだ!きゃー!今年もよろしくね!」
私の不安とは裏腹に紗夜は先に自分と私の名前を見つけてぴょんぴょんと飛び跳ねている。
「さ、紗夜……苦しい……」
私を強く抱きしめるもんだから、思わず紗夜の腕をバシバシ叩く。
嬉しいのはわかるけど、ちょっとはしゃぎすぎ……。